ルイサンローラン観測チーム

悪天候、いつルイに乗船できるのか(2014.9.20)

現在地:イエローナイフ
チームメンバー:田中康弘,星野聖太(北見工業大学大学院)

ケンビリッジベイ空港にて

イエローナイフ空港のシロクマの剥製

イエローナイフでの滞在ホテルにあるシロクマの剥製

イエローナイフの朝焼け

筆者(田中、星野)らは、9月18日〜10月15日の間に北極海カナダ海盆で行われるJoint Ocean Ice Studies(以下、JOIS)2014に参加し、海氷観測をするためにカナダのクグルクツク(英名はコッパーマイン)に向かいました。クグルクツク沖には今回私達が乗船することになる、カナダ沿岸警備隊砕氷船ルイサンローラン(CCGS Louis S. St-Laurent)が停泊しています。またクグルクツクは大きな船が接舷できる岸壁がないため、空港から船まではヘリコプターで移動します。 筆者(星野)は、ヘリコプターに乗るのが初めてのことだったので、とても楽しみでした。しかし、旅にはトラブルがつきもので・・・

筆者らは9月18日に成田空港を出発し、カナダのバンクーバーに到着後、国内便に乗り換えてエドモントンに行きそこで1泊しました。翌日19日にイエローナイフを経由して最終目的地のクグルクツクに向かいました。ここまでは順調な旅だったのですが、途中の経由地であるケンブリッジベイ空港で待っているとき、不意に館内アナウンスで我々の名前を呼ぶ不吉な声が聞こえてきました。恐る恐るチケットカウンターへと行き話を聞くと、「クグルクツクへは悪天候のため着陸できず、イエローナイフまで戻ることが決定した」とのこと。筆者らはケンブリッジベイに滞在するかイエローナイフまで戻るかの選択を迫られました。ケンブリッジベイの人口は約1200人と、当初向かう予定であったクグルクツク(人口約200〜300人)よりは大きい町ですが、ホテルの数は少なく空き部屋もなかったため筆者らは一度イエローナイフまで戻ることに決めました。

急遽滞在することになったイエローナイフはオーロラ観光で世界的に有名な町であり、ワクワクしながら空を見上げると・・・夜空は厚い雲に広覆われていてオーロラを見る希望は叶いませんでした。しかし、幸運にもJOIS2014に参加するカナダや他の国の研究者たちも同じホテルだったので合流し、簡単な自己紹介をしたあと観測計画についての話し合いなどを行い、観測の準備を進めることができました。

今後の予定は、クグルクツク空港の滑走路は今後も悪天候で冠水して使用不能であるため、乗船地をケンブリッジベイ空港に変更することになりました。ルイサンローランがケンブリッジベイに到着するのが2日後の9月22日となり、それまでイエローナイフで待つことになりました。この2日間は観測の準備を進めるのはもちろんとして、イエローナイフ市内を観測したいと考えています。