第8回 中高生南極北極科学コンテスト
-中学生・高校生の提案を南極・北極へ-
「南極・北極科学賞」他を決定

掲載日:2011年10月18日

 国立極地研究所(所長:白石和行、所在地:立川市緑町)は、第8回中高生南極北極科学コンテストの応募提案の審査を行ない、「南極・北極科学賞」等を決定しました。「南極・北極科学賞」は、南北両極での実験が可能な提案を採択したことから、従来の「南極科学賞」「北極科学賞」に替えて授賞したものです。
 「南極・北極科学賞」は、平成23年11月に日本を出発する第53次南極地域観測隊が南極で、また北極では観測グループが、提案にある実験を実施します。
 受賞した提案の授賞式と発表会を、平成23年11月13日(日)に「南極北極ジュニアフォーラム2011」として、国立極地研究所にて開催します。

 第8回中高生南極北極科学コンテストは、平成23年9月8日を締切として提案を公募した結果、350件・45校(中学校26校、高等学校17校、中等教育学校2校)の応募がありました。

受賞した提案(「南極・北極科学賞」、「優秀賞」、「奨励賞」)

 

南極・北極科学賞 1件

表題:「極低温下の虹」

提案者:チームM-ART(有間 萌衣、益子 恵利那、阿部 晴香)
所属:前橋市立荒砥中学校

提案の概要と選定理由

 大気の光学観測をつうじて、気温と水滴、氷の結晶構造との関係などを調べるというもので、興味深くおもしろい提案である。極地の特徴を利用できる実験であり、南極、北極の両方で実施できるものとして、南極科学賞及び北極科学賞に替えて受賞した。

「南極・北極科学賞」は、平成23年11月に日本を出発する第53次南極観測隊が南極で、また北極では観測グループが提案にある実験を実施します。

優秀賞 5件

表題:「接ぎ木によるナンキョクミドリナデシコの低温耐性メカニズムの解明」

提案者:溝口哲
所属:本郷中学校

表題:「淡水化による海洋大循環への影響」

提案者:中沢文華
所属:茗渓学園高等学校

表題:「どこでも簡単ストレス検査」

提案者:山口県立山口高等学校 化学・生物部
所属:山口県立山口高等学校

表題:「宇宙の塵を採ってみよう」

提案者:静岡県立浜松北高等学校地学部流星塵班
所属:静岡県立浜松北高等学校

表題:「アデリーペンギンの好きな石は?」

提案者:京都市立西ノ京中学校 コンピュータ&サイエンス部
所属:京都市立西ノ京中学校

奨励賞 5件

表題:「南極大陸におけるペンギン糞中の重金属濃度の変動」

提案者:岡田葵生
所属:大阪教育大学附属池田中学校

表題:「南極の酵母でパンを作ろう!」

提案者:泉和花
所属:札幌市立宮の森中学校

表題:「より快適で環境にやさしい極地での調査小屋の建設を目指して」

提案者:奈良県立奈良高等学校 地学部
所属:奈良県立奈良高等学校

表題:「ハイブリッド ディーゼル発電」

提案者:京都市立西ノ京中学校 コンピュータ&サイエンス部
所属:京都市立西ノ京中学校

表題:「南極で魚や野菜の干物は作れるか?」

提案者:チーム2πR
所属:愛媛県立松山北高等学校

参考

 「中高生南極北極科学コンテスト」は、中学生及び高校生から広くアイデアを公募し、審査の上、南極科学賞、北極科学賞を受賞した提案を南極観測隊及び北極での観測をする研究者グループに託し、昭和基地やニーオルスン基地等で実際に行った結果を提案校(者)にフィードバックするという、研究最前線(国立極地研究所)、南極・北極の現場(観測隊)、そして生徒と教員(教育現場)が連携したもので、他の研究機関ではあまり例を見ないユニークなものであるといえる。

 当初は、「国際極年2007-2008」に際し、2004年に「第1回中高生南極北極オープンフォーラム」として開催し、2008年までに5回にわたり開催している。「国際極年2007-2008」の終了を機に、それまでの経過、実績等についてレビューし、「中高生南極北極科学コンテスト」として継続し、授賞式と発表会として「南極北極ジュニアフォーラム2011」を実施することとした。

南極北極ジュニアフォーラム2011

○日時:平成23年11月13日(日) 10:00〜17:00
○場所:国立極地研究所(2階)大会議室
○次第:
 受賞提案の表彰
 受賞提案の口頭発表、ポスター発表
 前回受賞提案についての実験報告
 昭和基地との中継による報告 等
 (公開なので一般の方も参加できます。事前に申し込み下さい。)