第9回 中高生南極北極科学コンテスト
-中学生・高校生の提案を南極・北極へ-
「南極科学賞」「北極科学賞」他を決定

掲載日:2012年10月18日

情報・システム研究機構国立極地研究所(所長:白石和行)は、第9回中高生南極北極科学コンテストの応募提案の審査を行ない、「南極科学賞」「北極科学賞」等を決定しました。

「南極科学賞」の受賞提案は、平成24年11月に日本を出発する第54次南極地域観測隊が南極で、また「北極科学賞」の受賞提案は、北極での観測チームにより、提案にある実験やデータの提供を行います。

受賞した提案の授賞式と発表会を、平成24年11月23日(祝)に「南極北極ジュニアフォーラム2012」として、国立極地研究所にて開催します。

第9回中高生南極北極科学コンテストは、平成24年9月7日を締切として提案を公募した結果、412件・27校(中学校17校、高等学校9校、中等教育学校1校)の応募がありました。

受賞した提案(「南極科学賞」「北極科学賞」、「優秀賞」、「奨励賞」)

 

南極科学賞 1件

表題:熱電素子を利用して発電しよう

提案者:安藤貴政
所属:岡山大学教育学部附属中学校

提案の概要と選定理由

南極で基地の建物の内と外との温度差を活用して、発電しようというもの。今日的な話題に対応した試みであることと、自然エネルギーの極地での特性を活かしている発想が評価されました。

北極科学賞 1件

表題:北極と日本での流星の見え方の違い:北極と南極で流星群の見え方

提案者:是永京子
所属:長野県屋代高等学校附属中学校

提案の概要と選定理由

流星が地球上の異なった地点でどのように見えるかというもの。流星の光る高度から、極地との同時観測には無理がありますが、雄大な発想と比較の考察が評価されました。提案者が定期的に天文観測を行っていることから、流星の個数の観測に北極でのオーロラ観測データを活用するという、研究者と生徒の連携が期待されます。

優秀賞 5件

表題:白夜で海の水温はどのように変化するのか

提案者:佐々木海音子
所属:千葉県立佐原高等学校

表題:ペルチェ素子を使って、南極・北極の氷で発電できるのか?

提案者:一宮中学校科学部(代表:奥浪龍一)
所属:高知市立一宮中学校

表題:『排水口の渦巻きの向き』 〜コリオリの力は見えるか〜

提案者:チームMOT-ART(代表:有間萌衣)
所属:前橋市立荒砥中学校、前橋市立元総社中学校

表題:極地の色と光

提案者:コンピュータ&サイエンス部(代表:橋本宏嗣)
所属:京都市立西ノ京中学校

表題:潮汐差を利用してエネルギーを取り出せ

提案者:コンピュータ&サイエンス部(代表:橋本宏嗣)
所属:京都市立西ノ京中学校

奨励賞 5件

表題:手作りピンホールカメラで星空を撮ろう

提案者:青木珠里
所属:栃木市立西方中学校

表題:南極海域の魚類と北極海域の魚類では血液の凍る温度に違いはあるか

提案者:大西満希
所属:広島県立広島国泰寺高等学校

表題:磁力の方向は植物の生長に影響するのだろうか?

提案者:宮西優輝
所属:札幌市立宮の森中学校

表題:極地でのろうそくの燃焼のしかた

提案者:野中梢
所属:札幌市立宮の森中学校

表題:南極でフォークボールは投げられるのか

提案者:橋本幸樹
所属:神奈川県立相模原中等教育学校

参考

「中高生南極北極科学コンテスト」は、中学生及び高校生から広くアイデアを公募し、審査の上、南極科学賞、北極科学賞を受賞した提案を南極観測隊及び北極での観測をする研究者グループに託し、昭和基地やニーオルスン基地等で実際に行った結果を提案校(者)にフィードバックするという、研究最前線(国立極地研究所)、南極・北極の現場(観測隊)、そして生徒と教員(教育現場)が連携したもので、他の研究機関ではあまり例を見ないユニークなものであるといえます。

この取り組みは、文部科学省、日本学術会議、財団法人日本極地研究振興会の後援により実施しています。

南極北極ジュニアフォーラム2012

○日時:平成24年11月23日(金、祝) 10:00〜17:00
○場所:国立極地研究所(2階)大会議室
○次第:
 受賞提案の表彰
 受賞提案の口頭発表、ポスター発表
 前回受賞提案についての実験報告
 昭和基地との中継による報告 等
 (公開なので一般の方も参加できます。事前に申し込み下さい。)