早いものでもうこの時期がやってきました。観測隊は毎年同じ時期に昭和基地周辺のアデリーペンギンのルッカリー(集まって子育てをする場所)で個体数の調査を行っているのですが、その時期がやってきたのです。
この調査は前期と後期の2回実施されます。前期は個体数の調査を行いますが、後期にあたる今回は営巣数の調査で、卵を抱いているペンギンと、卵はないけれど巣の脇に立っているペンギンの数を調査しました。
冬と違い11月中旬ぐらいから大分暖かくなってきて、しかもあの可愛らしいペンギンを沢山みることができると思うと、仕事と言えども心なしか気分も軽く、スノーモービルに乗って調査に出かけました。
最近は好天で大分雪も融けてきているのですが、目的の島へ行く途中でもその様子が良く分かりました。また島へ上陸する際もクラックがぱっくりと口を開けていて上陸地点を探すのに少し時間がかかりました。
そして、島へ上陸してみると沢山のアデリーペンギンがいました。昭和基地でもアデリーペンギンを見かけることはありますが、これほどまで多くのペンギンを一度に見ることはありませんでした。
調査はルッカリーの脇から3人以上でそれぞれ3回数えます。あらかじめカウントのコツの説明を受け、何度か練習してから本番に臨むのですが、100羽以上になると数えるのに少し手間取りました。
横になって卵を抱いているペンギンばかりだと数えやすいのですが、中には立っているペンギンもいて、卵を抱いているかどうかが分かりづらいのです。
調査終了後しばし休憩しながらペンギンを見ていると、卵を抱いていて動きは少ないものの、その愛嬌のある顔や仕草を見ていると飽きることがありませんでした。出来ることならもっとその場にいたかったのですが、調査は1か所だけでなく、他の島にも行かなくてはならないので、名残惜しいと思いながら次の島へ向かいました。
|