大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 南極観測のホームページ

昭和基地NOW!!

VLBI ~遥か宇宙からの電波で地球や南極の動きを探る~

2015年11月26日

VLBI観測実験中の様子

昭和基地は、VLBI(Very Long Baseline Interferometry)国際共同観測実験に参加しています。VLBI観測実験とは、遥か数十億光年の彼方にある電波星から届く電波を、地球上の離れた場所にある複数のアンテナで同時に受信して、その到達時間の差から受信局(アンテナ)相互の距離を求めるというものです。昭和基地が参加することで、南極のプレート運動や最終氷河期後の地殻上昇を調べることができます。

56次隊では、南極半島のオヒギンズ局を中心として主に南半球の受信局で行う「OHIG実験」と、今年から始まったアジア・オセアニア各国の受信局で行う「AOV実験」に参加しています。今月17日~19日には、56次隊としては6回目と7回目となるVLBI観測実験を連続して行いました。今回、電波星から電波を受ける数は合わせて290、それも48時間連続という長丁場。参加局は、南極の他に、オーストラリア、ブラジル、ハワイなどの9局でした。

この実験は、地圏モニタリング隊員と多目的アンテナ隊員の2名が担当しています。不定期な間隔で次々と電波星にアンテナを向け、それぞれ1分弱から14分までバラバラの長さで受信しているので、実験中ふたりは衛星受信棟という建物から離れることができず、また緊張が解けることもありません。そこで、多くの隊員がお手伝いや応援に行ったり、調理隊員が温かい食事を出前したりもしました。昭和基地では見慣れたアンテナが、数十億光年離れた星を追いかけ、大地の動きを導き出す・・・。スケールの大きな観測に、感動する隊員もいました。

ところで、1999年(40次隊)から参加しているOHIG実験は今回で99回を数えました。記念すべき100回目は、次の57次隊との引き継ぎを兼ねた来年2月の予定です。

衛星受信アンテナ

2015年11月26日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
薄曇 3.2℃ -3.6℃ 13.6m/s

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