大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 南極観測のホームページ

昭和基地NOW!!

昭和基地を彩る神秘的な光の現象

2016年10月3日

9月4日に現れた虹色の雲。太陽の光が雲に含まれる細かい氷の粒子に当たり、回折という現象を起こすことで虹色に見えます。南極の澄んだ空気によって、とても鮮やかに見えました。

極夜が明けてから約2ヵ月が経過し、昭和基地の空はオーロラや南天の星たちにかわって太陽が主役となってきました。昭和基地ではたびたび太陽のまわりに不思議な光の彩りが現れることがあります。この光の現象は、雲など大気中に含まれる水滴や氷の結晶(氷晶)が太陽の光を屈折・反射・回折・散乱させることによって現れるもので、一般に大気光学現象(大気光象)と呼ばれているものの一種です。普段日本で見られる虹も大気中の水滴によって作り出された大気光象の一種です。この時期の南極大気はとても冷えているため、昭和基地上空に現れる雲はほとんどが氷晶でできています。特に冷え込んだ日には、地上でも細かな氷晶が浮遊している様子をダイアモンドダストとして見ることができ、大気光象を観察するには絶好の条件になります。このように、昭和基地では南極特有の低温が私たち観測隊員に神秘的な光の現象を見せてくれます。今回は、9月に現れた虹色の雲と様々な光のアーチをご紹介します。

9月7日に現れた珍しい大気光象。この日は薄い上層雲がかかり、気温が下がってダイアモンドダストが舞う天候になったことから、たくさんの光の現象を見ることができました。写真には、太陽から近い順にサンピラー、22°ハロ、幻日、上部タンジェントアーク、写真では見えにくいですが一番外側に非常に珍しい46°ハロという現象が写っています。

9月16日の夜に月のまわりに現れた虹色の輪っか。きれいな満月を撮影しようとカメラを構えたところ、薄雲がかかり始めて偶然撮れた写真。月の光でも不思議な光の現象を見せてくれます。

肉眼で7つの現象を同時に見ることができました。

2016年9月4日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
曇後時々雪 7:25 17:18 -21.3℃ -24.6℃ 12.2m/s

2016年9月7日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
晴後一時曇 7:12 17:29 -18.9℃ -27.8℃ 12.6m/s

2016年9月16日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
晴一時曇 6:32 18:02 -14.2℃ -21.5℃ 3.7m/s

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