「教員南極派遣プログラム」による「南極授業」を実施しました

今年度より始まった「教員南極派遣プログラム」により第51次南極地域観測隊に同行している、奈良県立奈良高等学校の森田好博教諭と、千葉県習志野市立大久保小学校の長井秀子教諭が、南極昭和基地から衛星回線によるTV会議システムを使って「南極授業」を行ないました。南極授業は全部で4回行いました。ペンギンの親がヒナに餌をやる映像や、北半球とは反対に見える月の模様に歓声が上がりました。「どうして夏隊と越冬隊に分かれているのですか?」など参加者から活発な質問がたくさん出ました。長井先生、森田先生からは「私たちの話を聞いて南極や地球のことに興味を持ってくれたら嬉しい。将来ぜひ観測隊員になってほしい。」とメッセージが送られました。

実施日・場所・参加者
会場の様子

平成22年1月26日(火)
奈良県立奈良高等学校
約140人(生徒、教員)

森田教諭が担任を務める1年9組とSSP(Super Science Project)理科コースの生徒が参加。視聴覚室のスクリーンいっぱいに森田教諭が映し出されると、生徒たちから歓声があがった。南極から森田教諭が画像や動画をふんだんに用いて生物や地学等の授業を行う他、視聴覚室にはザクロ石のサンプルや顕微鏡が用意され、生徒たちは熱心に見入っていた。

平成22年1月27日(水)
習志野市立大久保小学校
約1100人(児童、教員)

5時限目と6時限目を使って南極授業を実施。5時限目は1年生から6年生まで全校児童が、6時限目は長井教諭が担任を務める5年5組の児童が参加。ペンギンが石を運んで巣を作る動画や、シャボン玉が凍ってしまう様子などを身を乗り出して見ていた。長井教諭が南極から「見えますか?」と問いかけると、「はあーい!」という元気な声が体育館いっぱいに響き渡った。

平成22年1月30日(土)
立川市柴崎学習館
約130人(立川市の小学校高学年児童と保護者)

立川市科学教育センターに所属する小学5・6年生のうち希望者が参加。日頃から科学への関心が高い児童たちは、長井先生・森田先生の一言一言を聞き漏らすまいと熱心にノートをとっていた。「南極はどうして寒いんですか?」という質問には本吉洋一隊長も登場して解説。

平成22年2月6日(土)
日本科学未来館朝日新聞大阪本社アサコムホール
二会場合計 約500人(各会場で公募)

南極昭和基地と日本科学未来館(東京会場)、アサコムホール(大阪会場)を結んで三元中継を行なうとともに、南極授業の様子をインターネットで配信。会場に足を運べなくても授業の様子が見られる初めての試みを行なった。また、事前からtwitterによるコメントを募集。当日は、長井先生・森田先生が南極から質問に答えるほか、日本科学未来館からは国立極地研究所の伊村智准教授が「南極から見える私たちの未来」と題して講演を行い、何でも自分たちで行なう昭和基地での生活と、日本での日常を比較して問題点を投げかけた。

関連資料へのリンク

・「南極授業」に寄せられた質問と回答  生活編(PDF 226KB)・ 観測編(PDF 98KB)
「南極授業」について(PDF 107KB)
「教員南極派遣プログラム」について(PDF 182KB)

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各会場の様子

1月26日 奈良高等学校

1月27日 大久保小学校

1月30日 立川市柴崎学習館

2月6日 日本科学未来館