横山 立憲
(平成20年4月入学)

極域科学専攻を志望した理由

私は学部時代より隕石を扱った研究をしてきました。極域科学専攻は主に極地に関わる研究を行っている専攻で、一見隕石研究とは関わりがないように思えますが、この専攻が配置されている国立極地研究所には世界でも有数の隕石コレクションがあります。これらの隕石は越冬隊により南極から持ち帰られたものです。通常手に入れることが困難な隕石試料が、すぐそばにあるということに魅力を感じ、極域科学専攻への進学を決意しました。

現在の研究活動

隕石研究の目標は、簡潔に言えば太陽系の生い立ちを探ることです。現在、私は普通コンドライトと呼ばれる始原的な隕石中に含まれている、特異なアルカリ元素分別を経験した岩片の形成過程の解明を目指して研究を行っています。具体的には、この岩片の形成年代を求めることや、主要元素および微量元素組成の分析を行い、形成過程に制約を与えることを行っています。この研究は太陽系形成過程における、アルカリ元素のふるまいに制約を与えることにつながります。

極域科学専攻を目指す学生へ一言

極域科学専攻は極域に特化した研究を行いたい人にとっては、絶好の研究環境になると思います。また、私のように隕石研究を行っているような人にとっても、豊富なサンプルと、充実した分析設備は魅力です。一般の大学とは少々異なり、世界の第一線で活躍されている研究者(指導を行って頂ける先生方)が身近にいることは、研究者を志す人にとって刺激的な環境といえると思います。