発電機の維持・整備

昭和基地には、基地の心臓部とも言える常用ディーゼル発電機が2台設置してあり、通常1台の発電機で常時電力を作り各建物に電力を供給しています。このディーゼル発電機は、排気量約27000cc、6気筒、定格回転数1000rpm、360馬力で、発電機容量は240kWです。電力を供給するだけでなく、エンジンの排熱を利用する熱電併給型であり、排熱は基地内の暖房や雪や氷を融かして水を作る造水に利用されています。

この2台の発電機は、1号機が37次隊(1996年)、2号機が40次隊(1999年)に設置されました。設置から現在に至るまで継続的に毎日の点検、500時間ごとの定期整備、および12000時間ごとのオーバーホール(重整備)を現地で行う事により、正常な状態を維持できるよう、管理を行っています。

また、上記の常用ディーゼル発電機の他に、非常用の160kWディーゼル発電機、大電力を必要とする観測専用の150kWディーゼル発電機、および各所の建設作業などに使用する可搬型の発電機など多数の発電機が設置されており、これらの発電機も、決められた運転時間ごとに点検整備を行い、正常な状態を保つよう維持管理を行なっています。

昭和基地に設置されている2台のディーゼル発電機

1号発電機全景