無線通信の確保

観測隊初期の頃の昭和基地と日本国内との通信は、モールス信号を使用した短波無線による送受信のみでしたが、衛星回線を導入した現在では、電話やインターネット、テレビ会議の利用も可能になっています。そのため、日本国内と無線通信は行われなくなりました。

しかし、昭和基地内での隊員同士の連絡や、昭和基地と野外調査に出る隊員などとの間では、現在も、主な通信手段として無線機が使用されており、重要な役割を果たしています。

南極では、安全管理上、「誰がどこにいて何をしているか」が常に把握されていることが重要で、連絡が取れなければ「遭難」とみなされ、レスキュー体制が発動されることになります。隊員は行動中、常に無線機を携帯し、電源を入れた状態にして、いつでも昭和基地の通信室と連絡を取れるようにしています。

無線通信はまさに隊員の命綱となっています。

昭和基地通信室