医療

南極は過酷な環境にあり、そこでの観測活動と設営作業は、危険を伴います。越冬期間中は約10か月間物資の補給もなく、帰国することもできませんので、無事故で、病気など発症せず健康で過ごすことが重要になります。

初期の昭和基地には医務室もなく、医療設備も貧弱でしたが、その後の基地の拡充にともなって設備が更新されてきました。日本国内と同等の医療水準を望むのは難しいですが、現在では、外科的手術が可能な設備のほか、レントゲン撮影装置をはじめ、各種の検査装置が設けられています。

また、国内の専門医のサポートも受けられるよう、衛星回線を利用した遠隔医療システムも整備されています。

昭和基地医務室には、国内の小規模クリニック並みの機材が揃っており、2名の医療隊員によって運用される。