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出張授業・探究学舎(北極ボードゲーム体験会)

2022年7月10日(日)に、受験も勉強も教えない塾「探究学舎 」で、末吉 哲雄氏(JAMSTEC)による出張授業が行われました。海外からの一時帰国者や東京以外からの参加者を含めた、小学生から大人までが参加しました。

まずは北極ボードゲームの導入として、北極の多様な環境、生態系、先住民のくらしなどを紹介する「北極クイズ」を行いました。大人でも正解するのは難しく、会場は大いに盛り上がりました。

次に、6名ごとのグループに分かれて北極ボードゲーム『The Arctic』 を体験しました。参加者は6つの異なる職業に就き(北極の研究者、先住民、開発業者など)、北極で次々に起こる問題に対応しながら、北極の未来について考えました。年齢にかかわらず積極的にお互いの意見を共有し、どう対応するべきかを活発に議論しゲームを進めていました。

最後に、末吉氏による永久凍土に関する講演を行いました。今、北極域の永久凍土に何が起こっていて、どんな影響が出ているのか、私たちには何ができるかを紹介しました。質疑応答では、北極や研究についてだけでなく、研究者という職業や研究者になるまでの過程についてなど、多くの質問が出ました。

参加者の満足度は非常に高く、北極や北極域研究について、新たな発見や見方の変化が大いにあったとの声が多く寄せられました。印象に残った点として参加者が挙げたのは、トナカイの大量死の原因(小学生)、北極に関する課題の数の多さや多様性(中学生)、立場の違いによる価値観の違いを実感し、相互理解の重要性を再確認した点(大人)などがありました。今後何か行動してみたいこととして、北極について調べる、自分は何ができるか考える、周りや家族と話し合うなどの意見が複数寄せられました。北極の今を知り、その未来を考える良い機会となりました。

今後も継続的に探究学舎への出張授業を行う予定です、次回は、9/10(日)に小学生向けのオンラインイベントを実施します。

学校・団体名 探究学舎(東京都三鷹市)
対象 小学5・6年生(保護者同伴)、中学生~大人
実施日 2022年7月10日(日)
講師 末吉 哲雄(JAMSTEC)、宮脇 僚(探究学舎)、毛利 亮子(国立極地研究所)
活動内容 北極ボードゲーム体験会(100分)
末吉氏による講演(40分)
参加人数 38名
参加者からの声 ・ボードゲームを通していろんな立場の人の思いや願い、利益などを体感することができ、とても楽しかったです。北極が抱える問題点も見えてくるボードゲーム、子供にも取り組みやすく、もっと広げていってほしいです。

・北極は自分たちの生活とあまり関係がないと思っていたが、私たちの生活の影響で北極が危機に瀕していることを知れました。

・北極の抱えている問題や解決に向けて何が必要なのか、とてもよく理解できました。

・永久凍土の融解による変化は考えている以上にあるという現実を知ることができたのは、大変興味深くインパクトがありました。

・研究者になるための先生の話が実は一番心に残りました。子供たちにも、悩みながら自分の進むべき道を歩む大切さが伝わったと思います。