米国SIPN2が今夏の海氷予測比較についての6月レポートを発表しました
米国のSIPN2（Sea Ice Prediction Network 2）プロジェクトが、世界から集めた今夏の海氷予測の比較レポート6月号（Sea Ice Outlook: 2021 June Report）を発表しました。
Sea Ice Outlook: 2021 June Report
詳しくはこのwebサイトをお読みください。我々に関わる部分だけ補足します。
今年9月平均の北極海氷域面積の予測が、Figure 1に掲載されています。多数が、昨年より大きな面積を予測しています。我々の予測は、真ん中より少し上にある「ASIC/NIPR」です。5月発表の第一報の予測計算結果*に基づく値です。
*第一報発表後、面積計算に誤りがあることがわかりました。SIPN2のレポートには修正後の数値で出ています。
一方、我々の予測手法の基礎を作ってくれ、現在も共同研究をしてくれている東京大学大気海洋研究所の木村詞明氏は、さらに進んだ冒険的な予測手法として、氷の運動の収束履歴に基づく予測法を試行しております。その結果が「UTokyo (Kimura et al.)」です。