高橋 邦夫
(平成16年3月修了)
国立極地研究所 生物圏研究グループ助教

極域科学専攻在籍時の研究活動

国立極地研究所が主導した南極海複数船時系列観測プロジェクトに参加し、実に2シーズンで5度、南極海にて現場観測を実施しました。南極海に生息する動物性のプランクトン、中でも卓越して存在する植食性のカイアシ類を対象種として、生息分布、生物量、および生理生態学的な情報を集積し、極域海洋に適応して生き延びてきた彼らの生活史戦略を明らかにしました。これらの研究成果は6度の国際シンポジウムで発表し、さらにはオーストラリア、イギリスの極地研究所に滞在する機会を得て、外国の研究者と有意義な議論を行なうとともに、友好関係を築きました。

極域科学専攻を目指す学生へ一言

極域を専門フィールドとする研究の多くは、国内外問わず研究協力が求められます。ですから極域科学専攻は現場観測の機会を得ることはもちろん、極域観測を実施している国内外の研究機関や、国際的な研究機構との便宜を計る上で、非常に優れていると思います。学生の積極的な意志によって、貴重な現場観測の機会、研究者のコミュニティーを広げる場や国際的な経験を積む最良の機会に恵まれると思います。