安武 正展
(平成30年3月修了)
公益財団法人 高輝度光科学研究センター(SPring-8)

極域科学専攻在籍時の研究活動

私たちの太陽系ができて間もなく微惑星という小さな天体ができます。それらが合体すると惑星の元となる原始惑星という中くらいの天体になります。私は、これまでに研究が進んでいなかった微惑星から原始惑星への進化過程に着目しました。国立極地研究所には南極で採取された貴重な隕石が多くあり、試料に恵まれた環境でした。これらの温度の変化と溶融、固化の履歴、変形の痕跡などを調べ、その結果これまでと異なる進化過程モデルを提唱しました。

現在の研究活動

現在は、大型シンクロトロンから発せられる高輝度X線を用いた分析手法、分析装置を開発しています。また、これまでの研究の発展として、微惑星の材料となる、ナノサイズの非常に始原的な物質の研究を行っています。また小惑星探査により得られる試料の分析準備などを行っています。

極域科学専攻を目指す学生へ一言

研究所での生活は大学のものとは大きく異なります。教員は学生より多く、様々な他分野の研究者ともとても近い環境です。また、日本各地の研究所や大学との関係も深いです。これらを最大限に活かせば、さまざまな視点を知ることができたり、交流関係を築くことができるかもしれません。自発的に、いろんなことにどんどん挑戦していくことが大事だと思います。