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オーロラ
1998年6月26日


コロナ状オーロラ
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 6月26日は素晴らしいオーロラが出現した日でした。観測していた宙空隊員は次のように語りました。

 「はっきり言って、語る言葉が見つかりません。26日午前4時半頃に昭和上空で繰り広げられた幻想的な光のショウは、ただ、ただ感動的でした。薄い緑のカーテンの一端から始まったオーロラの増光はうねりをともないながら、またたくまに全天を駆け巡りました。緑色のカーテンのすそがピンク、紫、白と激しく色を変化させ、ときには数本に分かれ細かく波打ち、またときにはその幅を急激に広げて砕け散ってゆきます。明滅する光の帯が視野の端から端までを渡っていったと思っているうちに、別の場所で乱舞するカーテンが現れます。ある1点(磁気天頂)から放射状にのびる薄いカーテンにこの動きが重なり、大きな花びらが広がっていくように放射状のオーロラ(コロナ状オーロラ:写真はその1部。)が明るくなり、頭上から昭和基地全体を包み込むように外側へ、外側へと光の波がつたわって行き静かに消えてゆきました。しばらくおいてふと、またカーテンの動きが早くなり、急激に明るさを増し、満月をも遙かに上回る明るく白い光の帯が天空を切り裂くように走り出し、海氷から西オングルの方へあっという間に流れ去って、空は静かにな りました。この間約20分・・・あとには、全天を覆う薄いコロナ状のカーテンが残りさらさらと風にたなびくように動いていました。」


フォトメーター
 宙空隊員が高速オーロラフォトメーターのジョイスティック操作をしています。この操作で装置の方位・仰角を変えて、フォトメーターを見たい方向に向けます。センサーは建物(衛星受信棟)屋上レドームのなかにあり、ジョイスティック等制御部は情報処理棟にあって、遠隔操作しています。空間的に複雑な構造をしていて、時間的に動きの激しいオーロラのフォトメーター出力を、A/D変換して電圧値として現象を記録し、発光を引き起こす粒子(電子)の降り込みに関する物理過程を研究しています。

 
6月26日の気象情報
天  気 晴れ
最高気温 -14.0度
最低気温 -20.9度
風  速 南東3.2m/s
 
 
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