11月13日、やまと山脈周辺における氷床(ひょうしょう)の航空写真撮影が行われました。南極大陸の氷は標高の高い所から海岸線に向かって、長い年月をかけてゆっくりと流れていきます。やまと山脈により氷の流れに変化が生じ、山脈周辺の氷床には様々な模様が見てとれます。これを氷床研究の資料とするため、今回の空撮が実施されました。
やまと山脈は昭和基地から南西約300kmの所に位置し、標高2000m前後の山々が連なっています。ただし、山のほとんどの部分が厚い氷に埋もれている為、氷床から姿を現している部分は数百m程度です。それでも一面真っ白な氷の世界に連なる山々は、壮大で幻想的な光景を生み出していました。
また、やまと山脈は隕石の宝庫です。大陸に落下した隕石は氷の流れに乗って移動します。その氷がやまと山脈によってせき止められ、やまと山脈の周辺で大量の隕石発見につながりました。なお、過去には火星起源の隕石もやまと山脈で発見されています。
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