28日、前夜は快晴で、朝の最低気温は約-18°Cと非常に冷え込んだ朝となりました。この日、冷え込んだ日ならではの珍しい現象が2つ見られました。
1つ目は、日の出直前。太陽のある位置から垂直に空に伸びる光の柱が現れました。「サンピラー」といいます。
2つ目は、日が昇って間もなく。太陽の両側に、虹色に光る明るい部分が現れました。今回は、虹色に分光してしまっている上に暗めなのですが、明るいときは太陽が複数あるように見えることから、「幻日」と呼ばれます。
いずれの現象も、太陽が確認できることと、大気中に氷晶(氷の結晶)が十分に存在していることが条件になります。太陽の光が氷晶に反射することによってこのような現象が見えます。
日本でも、条件さえ整えばいずれの現象も見ることが出来ます。しかし、条件が整うのは冬のごく限られた日のため、珍しい現象とされています。南極では、1年を通して気温が低いため、日本に比べるとこれらの現象を見ることができる機会が多くなっています。
もし、南極では、虹が見られたとしたら、非常に珍しい現象となります。虹は雨粒(水)による屈折によって起きる現象で、南極で雨が降ることは滅多にないからです。
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