船が昭和基地へ向けて走り続けている間も観測を行います。海面の水をポンプで採集し水温や塩分、植物プランクトン量を継続して監視しています。さらに一日に数回、XCTDと呼ばれる船上投下式のCTDを使用し、水中の水温塩分を観測しています。動物プランクトンを採取するにはCPR(曳航型動物プランクトン採集装置)という測器を曳航しながら採集を実施します。CPRという装置の中にはネットが入っており、オキアミなどのプランクトンが時間毎に採取される仕組みになっています。こうして行動中、昼夜を問わず継続した観測を行っています。
これら海洋観測は南極観測船「ふじ」、先代「しらせ」、そして今回のオーロラ・オーストラリス号と約40年に渡り継続して行われております。このような長期間の継続した調査は世界的にも日本の観測隊でのみ行われており、そのデータは地球規模の海洋変動や生態系変動を監視する上で重要な役割を担っています。
また、ここで紹介した観測以外にも漂流ブイを投入しての海流の観測、照度計投入による海中の照度観測等さまざまな観測を行います。
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