最新の昭和基地情報をお届けする「昭和基地NOW!!」野外調査隊はどこ?進め!しらせトピックス





















〜このページでは観測隊の最新情報をお送りします〜

S16大陸中継拠点オペレーション
2009年5月11日〜16日


SM100S型雪上車
SM100Sは昭和基地周辺(海氷、島内)では使わない、大陸用の大型雪上車です。全長約7m、全幅約3.7m、車重は11tにもなります。
写真では、1台が掘り出し完了していますが、まわりにまだ雪にうずもれている100Sが何台かいるのがわかると思います。
このくらいの雪でも、100Sはエンジンが動きさえすれば、たいてい自力で雪から脱出するくらいの機動力を持っています。

 5月11日から16日にかけ、南極大陸上の拠点であるS16でのオペレーションのため、車両担当の木塚隊員をリーダーに7名の隊員が出かけました。

 S16はみずほ基地・ドームふじ基地などの内陸拠点への移動のための中継拠点で、ここには大陸用の大型雪上車・SM100S型10台余りと、移動時に各種物資を積んで雪上車に連結して使用するソリ数十台が置かれています。

 今回のオペレーションは、49次隊がこの場所に立ち下げておいた雪上車・ソリを雪から掘り出し、極夜が終わった春以降に予定している50次隊の内陸での観測活動に使えるよう、整備・立ち上げを行うことが目的です。

 途中、ブリザードに見舞われ、4泊の予定が5泊に延長になるなど厳しい条件下での作業となりましたが、ほぼ予定通りに雪上車・ソリの復旧に成功しました。

 そのあと、後日の整備のため、SM100S型雪上車4台を大陸への上陸ポイントであるとっつき岬に、また、ソリ4台を東オングル島の昭和基地まで移動します。

 ソリは4台を一列にし、先頭と最後尾をそれぞれSM100S型に連結して運搬します。

 途中、最大傾斜20度の裸氷帯(表面に雪がついておらず、氷床の氷が露出している所)を通るのですが、そこではソリが勝手に滑り出すことがあります。その時は前後の雪上車でソリを引っ張ってコントロールします。非常に神経を使う作業です。

 16日の15時30分、旅行隊は全員無事に基地に帰還、オペレーションを完了しました。


オペレーション中は、宿泊用の小屋ソリに寝泊まりします
中は2段ベッドが4つあり、8人までの宿泊が可能です。また、料理もできます。密閉性が非常に高いので、一度室内を温めれば寝ていて寒くなることはありませんでした。


16日はまだ暗いうちにS16を出発しました
しばらくは平坦な道なので、100Sはソリ列の前だけに連結して進みます。下り坂に入る直前で、後ろにも連結して進みます。

 
 
昭和基地NOW!! | 野外調査隊はどこ? | 進め!しらせ | トピックス

Copyright(C)1997-2014 National Institute of Polar Research