平成22年(2010年)度 教員南極派遣プログラム 実施要項
情報・システム研究機構国立極地研究所では、平成22年11月に日本を出発する第52次日本南極地域観測隊夏隊に同行し、昭和基地から「南極授業」を行ってくださる教員を募集いたします。
このプログラムは、極地の科学に興味を持つ現職の教員を南極昭和基地に派遣し、現地からの衛星回線によるTV会議システムを利用しての派遣教員が企画する「南極授業」を通じて、国内の小・中・高校の生徒および国民の皆さまに向けて、南極に関する理解の向上のための情報発信や派遣教員の知識の習得や自己研鑽をしていただくために、文部科学省(南極地域観測統合推進本部事務局)と連携して実施するものです。
1.応募資格
(1)日本国内の小学校・中学校・高等学校(公立、私立を問わず)の現職の教員であること。
(2)極域の科学と極地観測に興味と関心をもっていること。
(3)次の事項を含めて、南極昭和基地からの「南極授業」の企画が提案できること。
①南極の自然、観測隊員の姿、南極観測の意義等についての情報発信
②児童・生徒の南極の自然への理解、興味・関心の向上、地球環境、国際協調に関する意識の向上
(4)所属する学校長の推薦が得られること。
(5)心身とも健康であり、南極地域での行動に耐えうる体力の持ち主であること。
(6)年齢、性別は問わない。
2.募集期間
平成21年12月25日(金)〜平成22年2月22日(月)
(応募には、教育委員会や学校長の推薦が必要です。応募に際しては、この点にご留意いただき、募集期間内にご応募下さい。)
3.派遣予定人数
1名
4.南極地域への派遣期間(予定)
平成22年11月下旬〜平成23年3月中旬
(昭和基地での滞在期間:平成22年12月中旬〜平成23年2月中旬)
5.選考方法
応募者の学校がある都道府県の教育委員会、指定都市教育委員会及び私立校から推薦があった者について、国立極地研究所に設置した選考委員会で選考します。選考は、書類審査により実施します。選考の過程で面接を実施する場合があります。
6.選考基準
応募者が作成した「南極授業」計画案の実現性、実効性、着眼点等から総合的に選考します。
7.選考結果の通知
推薦された教育委員会、私立校を通じて通知します。
8.応募方法
(1)派遣応募者(各教員)が、以下の書類を作成する。
①参加申込書(別紙様式1 Word / PDF)
②履歴書(別紙様式2 Excel / PDF)
③「南極授業」計画案(南極昭和基地から自分ならこんな授業をするという内容の4回分の授業計画)をA4用紙4枚程度にまとめたもの(様式自由)
・「南極授業」は、昭和基地から、衛星回線によるTV会議システムを利用して行います。(この授業は、1回の時間は30分程度とし、教員の所属する学校の他、より多くの方に配信することを予定しています)。
(2)派遣応募者が所属する学校長が、推薦状(様式自由)及び上記書類とともに許可書(別紙様式3 Word / PDF)を添えて、学校がある都道府県の教育委員会または指定都市教育委員会または中核市教育委員会に推薦する。なお、私立学校にあっては、教育委員会の推薦書は必要ありませんので、候補者を選出し、学校長の推薦状、許可書を付して、直接、国立極地研究所に推薦する。
(推薦状について)
・A4サイズ1枚以内とし、書ききれない場合は裏面を利用すること。
・応募者の氏名及び推薦状作成者の住所、氏名、電話番号(あればメールアドレス)、作成年月日が明記されていること。場合によっては推薦状作成者に連絡することがあります。
・推薦理由には、観測隊員に求められる協調性や適応能力などの資質、「南極授業」を実施するに当たって必要とされる知識・能力のレベルについて分かりやすく記載されていることが望ましい。
・推薦状は、必ず推薦状作成者本人の自筆の署名をし、封筒に入れ封印を押したものに限ります。開封無効。
(3)各都道府県の教育委員会及び各指定都市教育委員会にあっては、中核市教育委員会経由で推薦があった応募者をふくめ派遣候補者を選出し、推薦書(別紙様式4 Word / PDF)を付して(1)及び(2)の書類とともに国立極地研究所に推薦する。
9.応募書類の送付先
〒190-8518 東京都立川市緑町 10-3 国立極地研究所広報室
(封筒の表に「教員南極派遣プログラム応募書類」と朱書きのこと。)
※平成22年2月22日(月) 17:00 必着
10.応募するに当たっての留意事項
南極地域観測隊の同行者であっても、観測隊員と同様の環境下での行動をすることになります。観測隊員の公募要項に示されている事項を抜粋しますので理解したうえで応募してください。
(観測隊員の公募要項から抜粋)
南極は極寒、強風、文明国からの隔離など厳しい環境であり、南極での行動中は、文明国と隔離された閉鎖社会となり、国内とは異なる条件下におかれることとなります。職務に必要な専門的知識・経験を有することはもとより、心身ともに健康で協調性があり、歴史ある国家事業に従事する観測隊員としての自覚と責任を持てることが条件となります。 詳しくは、
① 南極地域観測隊員として観測事業に携わることについての説明(参考資料1)
② 南極における医療の現状と限界についての説明(参考資料2)
11.経費について
派遣に関する以下の経費は、国立極地研究所が負担します。
(1)航空運賃:往路の成田→パース、帰路のシドニー→成田の航空運賃(空港施設利用料、空港税等を含む)。※民間航空を利用します。出国のためのパスポートは一般旅券となりますが、新規のパスポート取得申請にかかる費用は個人負担となります。
(2)派遣者の居住地(または勤務先)から成田空港までの往復交通費
(3)食費:「しらせ」乗船中ならびに昭和基地滞在中の食費
(4)身体検査経費
(5)事前訓練(6月下旬、1週間程度)参加旅費
(6)国立極地研究所(東京都立川市)での事前打ち合せ(全3回)参加旅費
(7)衣類・装備類:観測隊員に準じた衣類・装備類
12.候補者となった場合
(1)南極観測隊員と同等の身体検査を受診してください。(検査項目は、参考資料3)
(2)身体検査に合格後に、南極地域観測統合推進本部(本部長:文部科学大臣)に推薦し、所要の手続きを経て第52次南極地域観測隊同行者として決定します。
(3)国立極地研究所が実施する事前訓練及び事前打ち合わせに参加してください。
(4)帰国後は、活動状況のレポート、将来にわたっての提言等を国立極地研究所に提出してください。そのほか、日本極地研究振興会および国立極地研究所等の広報誌等への寄稿、南極を題材にした教材作成について協力をお願いする場合があります。
13.今後のスケジュール(予定)
平成21年 |
12月25日 |
本公募開始 |
平成22年 |
2月22日
3月10日頃
3月中旬以降
6月中旬頃
6月中旬
8月下旬以降
11月下旬
12月中旬頃
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応募締め切り、審査開始
書類選考結果通知を郵送
派遣候補者身体検査、健康判定
健康判定の終了後、南極地域観測統合推進本部(文部科学省)に候補者として推薦
第52次南極地域観測隊同行者と決定
第52次隊夏期総合訓練
事前打ち合わせ会(3回)
第52次南極地域観測隊成田空港を出発
西オーストラリア州フリーマントル港にて「しらせ」に乗船
「しらせ」フリーマントル港を出航し、南極へ向かう。
※以後、南極海および南極地域での観測活動を開始する。
「しらせ」昭和基地に到着
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平成23年 |
1月下旬頃
2月中旬
3月中旬
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南極授業
「しらせ」昭和基地を離岸、帰路につく。
「しらせ」シドニー入港
第52次南極地域観測隊夏隊(同行者)及び第51次南極地域観測隊越冬隊、空路帰国(成田空港)
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14.その他
(1)問い合わせ先
国立極地研究所広報室(担当:川久保または倉持)
メール: / 電話:042-512-0655 / FAX:042-528-3105
〒190-8518 東京都立川市緑町10-3
(2)この要項に定める項目のほか、派遣に必要な事項は国立極地研究所が定める。
(3)このプログラムは、財団法人日本極地研究振興会の共催で実施します。
【個人情報の取り扱い】
本募集に関連して提出された個人情報については、選考の目的に限って使用し、選考終了後は、採用された方の情報を除き全ての個人情報は責任を持って破棄します。
(別紙様式)
教員派遣プログラム参加申込書(別紙様式1 Word / PDF)
派遣応募者履歴書(別紙様式2 Excel / PDF)
学校長作成の許可書(別紙様式3 Word / PDF)
教育委員会作成の推薦書(別紙様式4 Word / PDF)
「南極授業」計画案(様式自由)
学校長が作成する推薦状(様式自由)
(参考資料)
南極地域観測隊員として観測事業に携わることについての説明(参考資料1)
南極における医療の現状と限界についての説明(参考資料2)
身体検査について(参考資料3) |