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南極隕石437個の分類結果を新たに公表しました

2014年6月6日

南極セールロンダーネ山地の東側および南側(ナンセン氷原)裸氷体で採取した隕石437個の初期分類結果を、「南極隕石ニュースレター(Meteorite Newsletter Vol. 23)」として公表しました。日本・ベルギー共同隕石探査(2009-13年にかけて3回実施)で回収した隕石約1,200個のおよそ3分の1にあたります。これらの隕石は、国立極地研究所およびベルギー自然史博物館で保管されます。

南極隕石のほとんどは、太陽系誕生当時にできた微惑星の破片であると考えられており、初期太陽系の形成過程を探る重要な手がかりとなります。現在、国立極地研究所とブリュッセル自由大学(ULB、VUB)を中心として、南極隕石を用いた国際共同研究が進められています。なお、分類した隕石は、今後、世界各地の研究機関へも配分される予定です。

写真1:Asuka 12389隕石。3回目の隕石探査(2012-2013年、第54次南極地域観測隊)で回収された最大重量をもつ隕石(18kg)である。ほとんど黒い溶融皮殻に覆われている。右側のサイコロの一片は、1cm。本体は、ベルギー自然史博物館に展示されている。

写真2:Asuka 12389隕石の薄片写真。この隕石は、「LL」と呼ばれる普通コンドライトの角礫岩である。薄片写真をみると、数種類の岩石破片からなることがわかる。「イトカワ」などの小惑星の表面を覆っている表土(レゴリス)が固結した岩石であると考えられる。横幅=4.7mm。

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