大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所

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第15回中高生南極北極科学コンテストの受賞提案を決定

2018年10月17日
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所

国立極地研究所(所長:中村卓司)は、第15回中高生南極北極科学コンテストの応募提案の審査を行い、南極や北極で実験・観測を行う「優秀賞・南極北極科学賞」ほか、各賞の受賞提案を決定しました。また、表彰および受賞生徒による提案の発表等を、2018年11月23日(金・祝)に開催する「南極北極ジュニアフォーラム2018」の中で実施します。

「中高生南極北極科学コンテスト」は、中学生および高校生を対象に、南極・北極で実施したい研究提案を募集するもので、今年で15回目を迎えました。今年は、2018年7月4日から9月6日の応募期間内に、中学校・高等学校等35校から300件の応募がありました。

所内の研究者等による予備審査、一次審査の後、10月10日の審査委員会(委員長:藤井理行 国立極地研究所名誉教授)で二次審査を実施し、「優秀賞」6件、「奨励賞」5件の授賞提案を決定しました。さらに「優秀賞」の中から、「優秀賞・南極北極科学賞」2件、「優秀賞・南極特別科学賞」1件を決定しました。

「優秀賞・南極北極科学賞」を受賞した提案については、今年から来年にかけ、南極域・北極域で実験・観測が行われる予定です。また、表彰式および、受賞者による提案内容の発表、南極・昭和基地とのライブ中継による前年受賞提案の実験報告等を、11月23日に開催する「南極北極ジュニアフォーラム2018」にて実施します。

中高生南極北極科学コンテストについて

「中高生南極北極科学コンテスト」は、中学生および高校生から広く研究アイデアを募集する科学コンテストです。「優秀賞・南極科学賞」「優秀賞・北極科学賞」等を受賞した提案は、南極地域観測隊および北極での観測をする研究者グループによって、南極・昭和基地や北極・ニーオルスン基地などで実験・観測が行われ、得られた実験結果は提案者へフィードバックされます。中高生や教員(教育現場)と、研究者、そして南極・北極の観測現場が連携する、ユニークな取り組みです。

主催 : 情報・システム研究機構 国立極地研究所
後援 : 文部科学省、日本学術会議、公益財団法人日本極地研究振興会
募集要項URL: http://www.nipr.ac.jp/juniorcontest/

南極北極ジュニアフォーラム2018について

日時 : 2018年11月23日(金・祝) 10:00~15:00
場所 : 国立極地研究所 大会議室 (東京都立川市緑町10-3)
プログラム(予定):
・受賞提案の表彰
・受賞者による提案内容の口頭発表、ポスター発表
・南極・昭和基地との中継による、前回受賞提案の実験報告 等

第15回中高生南極北極科学コンテスト 受賞提案

※各賞において、提案者(グループの場合は代表者)の学年順。学年が同じ場合は氏名の五十音順。
※敬称略。

優秀賞・南極北極科学賞
提案タイトル 提案者名・グループ名 学校名
極地の距離感は、わからない? 下鴨中学校パソコン部
代表:花井 瑞己(中2)
京都市立下鴨中学校
地球影の研究 石牟礼 碧衣(高3) 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
優秀賞・南極特別科学賞
提案タイトル 提案者名・グループ名 学校名
青色光+紫外線Aはコケ坊主の成長を促進するか? 探究科学3年C1班
代表:藤井 慎也(高3)
奈良県立青翔高等学校
優秀賞
提案タイトル 提案者名・グループ名 学校名
昭和基地で調べる人工観葉植物の心理的効果 荒岡 柊二郎(高2) 東京都立南多摩中等教育学校
ネオジム磁石球を用いた南極北極における地磁気の測定 札幌日本大学高等学校 科学部 地磁気グループ
代表:宮本 悠史(高2)
札幌日本大学高等学校
位置を知らせる簡便法に関する極地での実証実験 山口県立山口高等学校 化学・生物部
代表:𠮷岡 潤哉(高2)
山口県立山口高等学校
奨励賞
提案タイトル 提案者名・グループ名 学校名
極地と宇宙の研究者の紫外線ダメージを防げ!! 石倉 要(中2) 松江市立八雲中学校
極地の気圧と健康の関係について 瀬戸 真愛(中2) 東洋英和女学院中学部
地球磁場と宇宙塵~地磁気逆転が見えるか?~ 大阪府立大手前高等学校 定時制の課程 科学部
代表:小野 晴香(高2)
大阪府立大手前高等学校
定時制の課程
月のクレーター内に残る氷を実験的に確かめる 大阪府立大手前高等学校 定時制の課程 科学部
代表:橋本 晃志(高2)
大阪府立大手前高等学校
定時制の課程
南極海を豊かにするための血の滝を用いたフルボ酸鉄形成実験 清水 大河(高3) 大阪府立長野北高等学校
【備考】

1)各賞の意味
「優秀賞」:優れた提案。
「南極北極科学賞」:優秀賞の中で、南極・北極での研究計画として特に適した提案。本年11月に出発する第60次南極地域観測隊、および、北極で観測を行う研究グループが、実際に極域で実験または調査を行います。
「南極特別科学賞」:南極科学賞に該当し、実施可能性も有するが、第60次南極地域観測隊の観測計画では実施ができない提案。該当分野の研究者とディスカッションや検討を行い、61次隊以降で実施の可能性を探ります。
「奨励賞」:優秀賞に準ずる提案。

2)審査過程について
国立極地研究所に設置した審査委員会において、予備審査、一次審査、二次審査の3ステップで審査を行いました。審査では、提案書の内容を独創性および論理性の観点から検討し、「優秀賞」「奨励賞」を決定しました。「優秀賞」のうち、「南極北極科学賞」「南極特別科学賞」については、南極・北極での実施可能性の観点で審査しました。
・審査にあたった委員
予備審査および一次審査:国立極地研究所の研究者・職員
二次審査:所外審査委員(6名)および国立極地研究所の研究者

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