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気水圏研究グループの大藪幾美 特任研究員、総合研究大学院大学複合科学研究科極域科学専攻 繁山航さんが「2019年度日本雪氷学会関東・中部・西日本支部賞(論文賞)」を受賞しました

2020年5月28日

気水圏研究グループの大藪幾美特任研究員、ならびに総合研究大学院大学複合科学研究科極域科学専攻 繁山航さんが、「2019年度日本雪氷学会関東・中部・西日本支部賞(論文賞)」を受賞しました。

「論文賞」は、雪氷学における研究ならびに技術開発に寄与し、今後さらなる発展が見込める論文の主著者を顕彰するものです。2019年度および2018年度の「雪氷」、「Bulletin of Glaciological Research」、またはそれに準じる国際学術誌に論文を発表した、2020年3月31日時点で35才以下の者に対して贈られます。

2020年5月22日、zoomによる授賞式が行われました。
こちらから授賞式の動画がご覧いただけます。

大藪幾美 特任研究員

大藪幾美特任研究員

大藪幾美特任研究員

論文名:Oyabu, I., Iizuka, Y., Kawamura, K., Wolff, E., Severi, M., Ohgaito, R., Abe-Ouchi, A., Hansson, M. (2020): Compositions of dust and sea salts in the Dome C and Dome Fuji ice cores from Last Glacial Maximum to early Holocene based on ice‐sublimation and single‐particle measurements. Journal of Geophysical Research: Atmospheres, 125, e2019JD032208. https://doi.org/10.1029/2019JD032208

選定理由:(web掲載から抜粋)
本論文では緻密な分析と既往研究を踏まえた詳細な解析が行われているとともに、数値モデルの定量的検証にも貢献した。また、本論文は、複数のコアを用いた広域比較研究であること、さらには国際共同研究であることなど、優れた枠組みの中で実施された研究の成果であることも評価できる。したがって、本論文には、雪氷学上の貢献が認められるとともに、雪氷研究者としての著者の将来性が感じられる。また、今後さらなる発展が見込める研究内容を含む論文であると認められる。

繁山航さん

繁山航さん

繁山航さん

論文名:Shigeyama, W., Nagatsuka, N., Homma, T., Takata, M., Goto-Azuma, K., Weikusat, I., Drury, M. R., Kuiper, E.-J. N., Mateiu, R. V., Azuma, N., Dahl-Jensen, D., Kipfstuhl, S. (2019): Microstructural analysis of Greenland ice using a cryogenic scanning electron microscope equipped with an electron backscatter diffraction detector. Bulletin of Glaciological Research, 37, 31-45. https://doi.org/10.5331/bgr.19R01

選定理由:(web掲載から抜粋)
緻密な分析の結果を用いて氷床流動メカニズムについての解析が行われており、雪氷学上の貢献とともに、雪氷研究者としての著者の将来性が感じられる。新たに構築した分析システムは、氷物性や、氷河や氷床のダイナミックスの理解へ貢献するのみならず、地球温暖化による氷床応答や海面変動などの課題への貢献が期待でき、今後のさらなる発展が見込まれる。

zoomによる授賞式の様子

zoomによる授賞式の様子

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