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佐藤薫客員教授が紫綬褒章を受章

2021年5月6日

本研究所の客員教授であり、現在実施中の南極地域観測(第IX期6か年計画)の重点研究観測サブテーマ1「南極大気精密観測から探る全球大気システム」の代表でもある東京大学大学院理学系研究科の佐藤薫教授が、本年春の紫綬褒章を受章されました。

佐藤教授は、当研究所助教授在任時を含め、長年にわたり大気力学の研究に従事されてきました。特に、大気重力波と呼ばれる大気波動の研究において、大型大気レーダー観測や高解像度気候モデルを駆使した先端的研究を推進し、地球の気象・気候の変動に対して大気重力波が果たす役割やその励起・伝播メカニズムの解明に尽力されてきました。また、南極唯一の大型大気レーダー(PANSYレーダー)を昭和基地に建設・運用するプロジェクトのリーダーとして、2010年から建設開始、2011年に初観測、2015年からはフルシステムによる連続観測を実現し、同レーダーを用いた国内外の研究者との多数の共同研究を実施しています。南極地域観測隊には第44次越冬隊員、第60次夏隊員として参加し、2016年から2021年まで南半球夏季の南北半球成層圏・中間圏結合を解明するため日本が世界各国に呼びかけて実現した大型大気レーダー国際協同観測(ICSOM:Interhemispheric Coupling Study by Observations and Modeling)を主導するなど、日本の南極観測にも多大な貢献をされています。

このたびの御受章を心よりお祝い申し上げますとともに、今後の益々の御活躍を祈念いたします。

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