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阿部彩子客員教授が日本学士院賞を受賞

2022年3月15日

当研究所の客員教授でもある阿部彩子博士(東京大学大気海洋研究所 教授)が、古気候モデリング研究での顕著な成果により、今年の日本学士院賞に選ばれました。同賞は学術上のすぐれた業績を顕彰するもので、1910年に創設された歴史ある賞です。人文科学や社会科学、自然科学、工学などを含めたあらゆる学術分野を対象としており、選出されるのは毎年9件以内となっています。

阿部博士は、気候モデル「MIROC」と、新たに開発した氷床モデル「IcIES」を組み合わせ、気候変動の氷期-間氷期サイクルを再現することに成功しました。また、この気候変動の鍵が、地軸の傾きによる日射量の変化だけでなく、氷床の不可逆的な変化や、地殻マントルの役割、大気中の二酸化炭素濃度と氷床の相互作用などにあることを指摘しました。これらの業績が評価され、今回の受賞となりました。

極域を主な対象とした研究成果での受賞は、同賞では初と思われます。

受賞研究題目:氷期-間氷期サイクル10万年周期の機構の解明

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