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北極海氷情報

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海氷面積最小期の海氷分布比較

これまでに最小海氷域面積の長期変化の図はお見せしましたが、「あ、こっちの方がイメージしやすいかも」と思い、最小期の海氷分布(海氷範囲)をお見せします。
毎年、9月の中頃に海氷域面積が最小になります。そこで、代表的日付として、9月15日のものを比較してみます。図の白い部分が今年の海氷分布で、これまでお見せしてきたものと同じです。オレンジの線が、2000年から2009年までの10年間の9月15日の平均的な海氷範囲で、黄色の線が、1980年から1989年までの10年間の9月15日の平均的な海氷範囲です。以前お見せした長期変化の図からも判りますが、海氷範囲が30-40年前のものの半分近くまで減少しています。北極海航路なんて、もうスイスイです。
Beaufort海の海氷のヒゲについて、少し追加で解説しましょう。ここはBeaufort還流に乗ってカナダ多島海からグリーンランド北の多年氷が流れ出てくるところで、過去にも、帯状の多年氷の消え残りがしばしば見られます。しかし今年の様に大規模に、しかも最後まで解けなかったのは珍しく、やはりかなり古い氷が今年は沢山流れ出てきたのでしょう。

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