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ASSW2022・IASC雪氷学作業部会会合参加報告

報告者:青木 輝夫(国立極地研究所/雪氷課題)
竹内 望(千葉大学/雪氷課題)

国際北極科学委員会(International Arctic Science Committee:IASC)の雪氷圏分科会(Cryosphere Working Group:CWG)は、ASSW2022(Arctic Science Summit Week 2022)開催期間中の2022年3月24-25日にノルウェー・トロムソ大学において、対面とオンラインのハイブリット形式で開催されました。初日のオープンセッションでは、議長からCWG活動の概要として、Polar Resource Book、 Arctic Science Report、 CWG scientific fociのアップデート状況、ICARP IV及びCWG予算などについて報告がありました。続いて、今年CWGに申請があったcross-cutting活動の10件(4件の新提案と6件の再申請)の提案とIASC State of Arctic Science Reportに関する議論が行われ、両者共に概ね前向きなコメントが出されました。続いて、議長より、Polar Science and Global Climateの更新が必要であること、 2022年に延期されたCryosphere2020の紹介、IASC Network on Arctic Glaciologyの説明、積雪に関するワーキンググループの立ち上げなどについて説明がありました。また、COVID-19についての継続的な取り組みについて、オンライン会議のメリット(CO2削減効果、経済的利点など)とデメリット(若手研究者のネットワーク構築の機会が得られないこと)、現場観測ヘの影響などについて議論が行われました。2日目のクローズドセッションではCWGの科学活動目標(CWG Foci)についての議論を行い、1) 雪氷圏の実態把握、2) 雪氷融解や他圏間との相互作用の理解、3) 極端雪氷現象の定量化と予測、4) 雪氷圏と人間社会との相互作用の理解の4つの目標が承認されました。次に2022年の予算配分に関して議論を行い、前述した10件のcross-cuttingプロジェクト提案に対して申請通りの予算提供を行うことになりました。最後に、次期の議長としてShawn Marshall(カナダ)が選出されました。