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2022年北極サークル総会 参加報告

報告者:榎本 浩之(国立極地研究所)

2022年の北極サークル総会は、10月13~16日にアイスランドのレイキャビクにあるハルパ コンサート ホールおよびカンファレンス センターで開催されました。200を超えるセッション、レセプション、その他のネットワーキングイベントに2000人以上が参加しました。2022年の総会では、北極の安全保障の将来、平和と繁栄、新しい北極戦略、急速に融解する地域などのトピックが取り上げられました。
(上記の報告はArctic Circle公式ウェブサイト より引用した原文(英語)を和訳しました)

発表や議論は、社会科学や政策に関するものがほとんどであり、自然科学に集中したものはわずかでしたが、それでも自然科学を駆動する社会的背景、自然科学活動の背景にある科学と外交や北極海のガバナンスに関わるトピックが見られました。

中央北極海の商業漁業制限を移管する条約や科学調査計画、日本に関してはアイスランドにおける長期のオーロラや地磁気観測の科学者が主導した歴史と、国家の関与が大きい中国のオーロラ観測所や今後の有効利用への展望、またArctic Science Ministerial(ASM)に始まるファンダーズフォーラムの説明、EUの活動紹介や北極科学の長期構想であるThe 4th International Conference on Arctic Research Planning (ICARP IV)の活動紹介などが行われました。グリムソンアイスランド前大統領が司会進行や対話を行う、欧州の要人の参加によるパネルは、Arctic Circle Assemblyならではの企画です。先住民の活動やジェンダーバランスに関しても、先行活動の苦労や成功例、今後の課題などが話題となりました。