EN メンバーズサイト
ログイン

専門家派遣

  1. HOME
  2. 専門家派遣
  3. 会議報告書
  4. ASSW2024・IASC海洋学作業部会会合参加報告

ASSW2024・IASC海洋学作業部会会合参加報告

報告者:菊地 隆(海洋研究開発機構/海洋課題)
川合 美千代(東京海洋大学/海洋課題)

2024年3月22日、エジンバラで開催されたASSW2024の期間中、IASC海洋作業部会(MWG)会合が開催されました。

オープンセッションでは、MWGが支援する活動の進捗状況の報告や、MWGの新しいIASCフェローであるDaniela Walchさん(カナダ)の研究紹介が行われました。また、次回のASSW2025(米国コロラド州ボルダー)で発表されるICARP IV(第4回北極科学計画会議:The Fourth International Conference on Arctic Research Planning)との関連で、今後のMWG活動の戦略計画についても議論されました。MWGの戦略計画として、Marine Life, Sea Ice and Stratification, Disturbances, Biogeochemical Cycles, Connectivity and Borealizationの5つのテーマが挙げられ、これらについて今後も継続的に議論される予定です。

特筆すべきは、2023年MWGの活動に、海洋地球研究船「みらい」2023北極航海に参加する若手研究者の渡航支援が含まれていることです。本プログラムの共同提案者であるLee Cooper博士(米国)と菊地から、この若手研究者支援の概要が説明された後、ポルトガルの大学院生であるEva Lopesさんが「みらい」での乗船・観測体験について発表を行いました。多くのIASC MWGメンバーから、「みらい」北極航海に参加する海外の若手研究者からの研究提案募集を歓迎し、本プログラムの継続を望む声が上がりました。

クローズドセッションでは、オープンセッションで議論されたテーマのうちすでにワークショップが開催され草案が作成されているMarine Lifeを除いた4つ(Sea Ice and Stratification, Disturbances, Biogeochemical Cycles, Connectivity and Borealization)について、研究の優先順位を策定するためのオンライン会議を5月15日に開催することが決定されました。その後、IASC-FOX会合(6月上旬、英国)、MWGの戦略計画およびICARP IVへの貢献に関する会合(6月中旬、イタリア)が予定されています。また2024年予算に関する議論と決定も行われました。最後に、Heidi Kassensさん(独, 議長)、菊地(日本, 副議長)、Karen Freyさん(米, 副議長)に代わり、Anna Heiða Ólafsdóttirさん(アイスランド)が新たな議長に、Laura Ghigliottiさん(イタリア)とJinyoung Jungさん(韓国)が新たな副議長に選出されました。