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オンライン講演会「新潟の雪や米、暑さはどうなる? ~北極の環境変化と新潟の関係~」を開催しました

2022年2月23日(水)に、研究成果の社会実装に向けた取り組みの一環として、新潟県、新潟大学と共催で、オンライン講演会「新潟の雪や米、暑さはどうなる? ~北極の環境変化と新潟の関係~」 を開催しました。

開式の辞(新潟県環境企画課 梅津 了 課長)

この講演会は、地球温暖化等が顕著に進む北極域の環境変動が、日本にどのような影響をもたらし、また将来その影響がどう変化していくのかについて、新潟県、新潟大学との共催ということもあり、北日本および日本海側エリアでの話題を中心に取り上げつつ最新の科学的知見を踏まえわかりやすく紹介することで、気候変動への適応や北極域研究の重要性をお伝えすることを目的に開催しました 。

  

最初の講演者はArCS IIのサブプロジェクトディレクターでもある海洋研究開発機構地球環境部門北極環境総合研究センターの菊地 隆 センター長で「北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)と北極域の現状・将来」と題し、地球規模や北極域での地球温暖化等の気候変動に関する最新の科学的知見をご紹介いただきました。

  

2番目の講演は北海道大学の佐藤 友徳 准教授(遠隔影響課題 研究課題分担者)より「北極の環境変動と北日本周辺の天候のつながり」と題し、北極域の環境変動が北海道や日本海側各地にどのような影響をもたらすのかについて、事例とメカニズムのご紹介をし、将来的に何に気を付けるべきかご紹介いただきました。

  

3番目は新潟大学の本田 明治 教授(遠隔影響課題 研究課題代表者)から「頻発する?北極寒気を伴う極端気象」と題し、新潟県などでこれまで発生した豪雨、豪雪や猛暑などの極端現象の発生メカニズムや極端現象を緩和・適応していくための取り組みなどの紹介いただきました。

  

4番目は行政側からの講演者として、新潟県環境企画課の石山 央存 政策企画員より「気候変動に向けた新潟県の取組」として、今まさに起きつつあり、将来深刻化が予想される気候変動の影響に対処するための新潟県の農業や防災などに関する取り組みをご紹介いただきました。

講演後はパネルディカッション形式で、事前および講演中に参加者の方から寄せられた質問に講演者4人が回答するコーナーも設けました。今年のような豪雪が今後どれくらいの頻度で起こるのか、温暖化によって新潟県特産のお米の生産や品質にどんな影響が出るのか、新潟県や県内の企業はどんなことに取り組むべきかなど、たくさんの質問が寄せられ、気候変動を身近な問題として感じていただくよい機会となりました。

新潟県との連携は、研究成果を行政へどう渡すか、行政がその成果をどのように施策に反映するのかを検討するうえで、興味深い取り組みとなっており、今後も連携を重ねていく予定です。