第3回ArCS II国際政治セミナー「アイスランドの『持続可能な漁業』:エコロジーと囲い込みについて」報告
報告者:高橋 美野梨(北海学園大学)
関連課題:国際政治課題
2022年10月20日「第3回ArCS II国際政治セミナー」において、神戸大学国際協力研究科・部局研究員の塩田 潤氏をお招きし、「アイスランドの『持続可能な漁業』:エコロジーと囲い込みについて」と題し、講演をしていただきました。
講演では、1990年代のアイスランドにおける新自由主義的な漁業改革を事例に、「持続可能性」を問いなおすという内容でした。海洋資源の保護と経済的利益の増大という目的を達成するために行われた漁業改革が、結果として中小漁業者の撤退や大規模事業者による漁業の寡占化、地域コミュニティの衰退を招いたことが指摘され、持続可能性の追求を資本蓄積の糧とする「エコ新自由主義」を回避するために、分野横断的な研究枠組みとマルチ・ステークホルダーによる取り組みの必要性が強調されました。
なお、本セミナーは、ArCS II国際政治課題主催、北海道大学北極域研究センター共催、北海学園大学法学部協力で行われ、約20名が現地とオンラインで参加しました。
参考:第3回ArCS II国際政治セミナー「アイスランドの『持続可能な漁業』:エコロジーと囲い込みについて」開催のお知らせ