第7回ArCS II国際政治セミナー「The war in Ukraine, European and Arctic security, and implications for Japan-A panel discussion」報告
報告者:大西 富士夫(北海道大学)
関連課題:国際政治課題
2023年3月15日、ArCS II国際政治課題は、第7回ArCS II国際政治セミナー「ウクライナ戦争、欧州と北極の安全保障、そして日本への影響」を開催しました。
今回のセミナーは、パネルディスカッションの形式で行われました。最初のパネリストであるストックホルム大学経済史・国際関係学部長のマグヌス・ぺーテション教授は、フィンランドやスウェーデンのNATO加盟の決定などに触れつつ、プーチンのウクライナ戦争が、ヨーロッパの安全保障に及ぼす影響について議論しました。2人目のパネリストであるノルウェー防衛研究所のポール・シグード・ヒルデ准教授は、北極圏の安全保障およびガバナンスにおけるこの戦争の意味について考察しました。また、世界政治における戦争の影響についても考察し、民主主義国家と権威主義国家との間の新冷戦の構図が明確になりつつあることを論じました。最後に、国際政治課題のPIで北海道大学北極域研究センターの大西富士夫准教授が、日本にとっての戦争の戦略的意味合いと北極政策について論じました。それぞれ最初に発言した後、大西准教授の司会で活発で自由な議論が行われました。