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セミナー「シベリアとアラスカ―北極圏の好敵手同士の経済と社会―」を開催しました

報告者:田畑 伸一郎(北海道大学)
関連課題:社会文化課題

社会文化課題では、2024年2月13日にTKP東京駅カンファレンスセンターにおいて「シベリアとアラスカ―北極圏の好敵手同士の経済と社会―」と題するセミナーを対面とオンラインのハイブリッドで開催しました。この企画は、本課題の経済学チームの5人のメンバーが、昨年8月末から9月初めにかけてアラスカのアンカレッジとノーススロープにおいて、石油・ガス産業などに関する現地調査を行ったことに端を発しています(調査報告)。2022年2月以降、ロシアでの調査ができなくなっていることから、本課題ではロシアと他の国の北極域の比較を行うことにも取り組んできました。

セミナーでは、まず森永 貴子氏(立命館大学)が、ロシア領アラスカがアメリカに売却されるようになるまでの歴史的経緯について解説し、その後、原田 大輔氏(JOGMEC)が石油・ガス、服部 倫卓氏(北海道大学)が漁業、後藤 正憲氏(農林水産政策研究所)が化学肥料について、現在のシベリアとアラスカ、あるいはロシアとアメリカの間の対抗関係について報告しました。シベリアとアラスカの地理・気象の共通性が歴史的なつながりや産業の背景にあり、両地域の強みとする産業の間で激しい対抗関係が生じていることが浮き彫りにされました。ロシアとアメリカが互いに経済制裁を科し合うような現在の状況において、この対抗関係がますます複雑な様相を帯びるようになっていることも明らかにされました。このセミナーには対面で15名、オンラインで45名の参加があり、活発な質疑がなされました。

森永氏による発表
原田氏による発表

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