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北海道立オホーツク流氷科学センターとの共催イベントを開催しました

昨年度に引き続き、2024年1月7日(日)に、ArCS IIと北海道立オホーツク流氷科学センター による共催イベントを北海道紋別市で開催しました。今回は北極だけでなく身近な流氷にも注目し、紋別市の流氷初日と流氷接岸初日を予想するワークショップを行いました。参加者は紋別市内だけではなく、周辺市町村にわたっており、流氷に対する関心の高さがうかがえました。


講師の木村 詞明氏(東京大学 大気海洋研究所)による進行のもと、石原 宙氏(オホーツク流氷科学センター)による「オホーツク海の流氷がなぜ生じるのか」の解説と過冷却実験、岩本 勉之氏(紋別市)による紋別における流氷観測の歴史や判定基準の説明が行われました。参加者は過冷却状態によって海水が目の前で凍っていく現象に驚いていました。また、クイズ形式で北極海の海氷と気候変動について学び、未来の北極の自然環境について考えました。

流氷初⽇とは、視界外の海域から漂流してきた流氷が、視界内の海⾯に初めて現れた⽇です。流氷初日を予想するにあたっては、2003年から2024年の1月1日の海氷分布図や海水温、流氷初日、流氷接岸初日のデータを用意しました。参加者とともに、流氷の南端が1月1日の時点で北海道のどのあたりまで来ているかを概算し、グラフに書き込んでいきました。流氷の位置、海水温、初日それぞれの結果から、参加者は今年2024年の流氷初日は昨年よりも概ね早くなると予想しました。実際の紋別の流氷初⽇は1⽉19⽇で、昨年より17⽇、平年より5⽇早い流氷初⽇でした。日常の一部として存在している流氷について、改めてデータを見比べることで年による変化やその原因について考える機会を得られたのではないかと思います。

質問コーナーでは流氷に関連したものだけではなく、研究職の仕事や講師自身への質問など多岐にわたり、非常に活発な意見交換となりました。参加者からは「来年も参加したい」「学校でも授業してほしい」「とても分かりやすかった」「知らないことも多く、良い学びになった」など、子供大人問わず好評の声が上がりました。参加者と研究者が積極的に意見を交わし、北極を初めとする極地の研究や身近な自然現象に対する興味をさらに深堀りできたことはとても大きな成果でした。今後、流氷初日クイズ報告会も実施する予定です。

 

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