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第3回北極科学大臣会合(ASM3)、アジア初となる日本・東京で開催

2021年6月9日

写真 会場とオンライン参加者を結んで記念撮影(撮影:ASM3事務局)

写真(左)萩生田光一文部科学大臣 (右)リリヤ・アルフレッズドッティル教育科学文化大臣(撮影:ASM3事務局)

2021年5月8日(土)~ 9日(日)、東京の虎ノ門ヒルズで、アジアで初めてとなる第3回北極科学大臣会合が開催されました。

北極科学大臣会合(ASM)は、北極における研究・観測や主要な社会的課題への対応の推進、関係国間や北極圏に居住する先住民団体との科学協力の更なる促進を目的とした会合です。

第3回目となる今回は、日本(文部科学省)とアイスランド(教育科学文化省)の共同主催で、萩生田光一文部科学大臣(日本)とリリヤ・アルフレッズドッティル教育科学文化大臣(アイスランド)が共同議長を務めました。

国立極地研究所の取り組み

ASM3では、Knowledge for a Sustainable Arctic を全体のテーマとし、北極の科学研究を国レベルで推進していくための議論が行われました。本会合は閣僚級会合ですが、その準備過程では、北極に関係する各国の研究機関や国際的な研究組織が情報を提供しています。日本からは、国立極地研究所が、主に以下の取り組みを行いました。

  • 研究者側の代表である科学アドバイザリーボード(SAB)では、榎本浩之国立極地研究所副所長が、アイスランドの研究者とともに共同議長を務めました。
  • ASM3開催準備のため日本の文部科学省とアイスランドの教育科学文化省で組織した組織委員会(OC:Organizing Committee)メンバーとして、国立極地研究所から末吉哲雄国際・研究企画室特任准教授と兒玉裕二客員教授が参加し、ASM3における科学面での大きな貢献となるASM3レポートの作成と分析の作業を行いました。
  • ASM2後の各国の活動等北極研究に関するデータベースの作成、公開ツールの制作を国立極地研究所の北極域データアーカイブシステム(ADS)が担当しました。このシステムはASM3で紹介され、世界に向けてデータを公開中です(URL:https://ads.nipr.ac.jp/ASM3DB/)。
  • ASM3のOCにおいて、開催準備の一環として世界の研究コミュニティからの意見・情報を収集し、ASM3に届ける科学的なプロセス(サイエンス・プロセスと呼称)が計画され、意見等の収集の場としてArctic Science Summit Week(ASSW)等の一連の国際会合が活用されてきました。第6回北極科学シンポジウム(ISAR-6)もこのサイエンス・プロセスのひとつに位置付けられ、国立極地研究所が主導してコミュニティの情報を収集しました。
  • ASM3が2020年11月から2021年5月に延期されたことに伴い、ASM3の科学プロセスを周知し、さらに幅広くフィードバックを得るために、全8回のWebinar seriesが実施されました。Webinar seriesの内容はOCによって計画され、European Polar Boardのサポートを受けました。

ASM3の模様については、以下のサイトをご覧ください。

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