遠隔医療相談
2016年9月13日
TV会議システムを使用して接続します
昭和基地には医療隊員(医師)が2名おり、通常医師が1名である諸外国の基地と比べて手厚い配置となっています。
また、日常業務や生活でおきる怪我や病気に対しての治療、処置が可能であることはもちろん、国内の一般病院の救急外来と同等の外科的手術が実施できる医療設備も整えられています。
しかし、医療分野の幅は広く、昭和基地の医療隊員の専門外の症例について国内の専門医のサポートを受けられるよう、衛星回線を利用したテレビ会議システムを使った遠隔医療相談を実施しています。
遠隔医療相談では、定期的に国内の病院と接続し、緊急時を想定したシミュレーションや、国内の医師との意見交換、基地で治療・処置をした症例の経過報告を行なうほか、症例が発生した際に専門医からのアドバイスを受けています。
越冬中に隊員の症例で多く見られるのは歯のトラブルですが、昭和基地には歯科医はいません。歯科についての相談は、東京医科歯科大学に全面的なバックアップをしていただいています。
今日は、東京医科歯科大学で「南極歯科医療ワークショップ」が開催され、同大学はもとより、観測船「しらせ」や宇宙航空研究開発機構(JAXA)、極地研の関係者も集まって昭和基地の歯科についての予防と対策が話し合われました。
昭和基地からは、テレビ会議システムを使って医療隊員が参加し、歯科治療の症例や専門外の歯科医療の現状について紹介しました。
不便なことも多い昭和基地ですが、国内の専門家にご協力いただき、積極的に意見交換を行って医療体制の強化を図っています。
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