オゾン層集中観測中
2016年10月21日
ドブソン分光光度計観測風景
太陽光を観測器に取り込んで、オゾンに吸収されやすい波長の光と吸収されにくい波長の強度比からオゾン量を観測します。
南半球の春季にあたる8月~9月にかけてここ南極上空の成層圏に分布するオゾンは、紫外線の影響を受けて破壊が進みます。そのため、南極上空のオゾン濃度が低くなり、オゾン層に穴がぽっかり空いたようにみえることから「オゾンホール」と呼ばれる現象が見られます。成層圏のオゾン層は、宇宙から地球へ飛んでくる紫外線を地表へ届かないようにブロックしてくれるため、生物が生きていくうえではなくてはならいものです。昭和基地にいる気象隊員は、このオゾン層の動向を監視するため、通年「オゾン全量観測」、「オゾンゾンデ観測」という2つの観測を実施しています。「オゾン全量観測」は、ドブソン分光光度計という観測器を使い、地表から上空までにどれくらいのオゾンが存在しているかを観測することができます。また、「オゾンゾンデ観測」は、気球にオゾン濃度を計測するセンサーを結びつけ上空へ飛ばし、上空にオゾンがどのように分布しているかを観測します。オゾン濃度が、大幅に変化するこの時期は、通常の観測に加えて、「オゾンゾンデ観測」を集中的に実施し、オゾン濃度の動向を特に注視しています。
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