大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所 南極観測のホームページ

昭和基地NOW!!

 

61次隊到着!

2019年12月30日

(左から)青木61次隊長・堤60次隊長・竹内艦長
お互い越冬の無事と航海の無事をよろこび、握手を交わします。

とうとうこの日がやってきました!61次隊の到着です。

南極観測船「しらせ」は、昭和基地沖の約10マイル(約16キロメートル)に来ました。61次隊の強い要望や準備の都合もあり、取り急ぎヘリコプターで人員だけ先に昭和基地に入りました。

昭和基地では、ヘリがしらせを離艦する前からAヘリポートでお迎えの準備をして待ち構えました。よく見るとAヘリポートからしらせが見えるではありませんか。ヘリ離艦の無線を受けると、そのしらせから黒い点が飛び出しました。「あ!しらせから出た!来る来る!」と隊員皆歓声をあげてヘリの動向を見守ります。

と、ここでヘリが予想外の動きに。まっすぐ昭和基地Aヘリポートに向かってくると思っていた所、予想コースを大きくはずれて離れていきます。皆少し不安になりましたが、ヘリは今後のしらせの進む航路の海氷状況の確認や周囲の安全確認等をしているのではないかと納得。

離艦から20分程で無事ヘリはヘリポートへ。1年ぶりのヘリの風圧(ダウンウォッシュ)に圧倒されながら耐えます。ヘリが着陸すると、まずは隊長・しらせ艦長・報道・広報が降り、60次の堤隊長・61次の青木隊長・竹内しらせ艦長が固く握手。堤60次隊隊長は40次越冬隊で、青木61次隊隊長は39次越冬隊として参加しており、昭和基地Aヘリポートで約20年の時を経て、迎える・迎えられるが逆になっての再会となりました。

その後ヘリから61次隊の隊員が降りてきました。はじめての昭和基地に緊張している人、再会を喜ぶ人さまざまです。短い南極の夏ですが、力を合わせてミッションを遂行していきましょうという気持ちで隊員同士かたい握手を交わしました。

Aヘリポートからしらせが見えた!
しらせが海氷の奥の方にいるのがわかりますか?マストが十字になっているのが特徴です。

Aヘリポートに着陸寸前のCH101ヘリ
ヘリのダウンウォッシュはものすごい風圧で、舞い上げる小石は弾丸のように飛んで来ます。

ヘリ着陸後61次隊員が降りてくるのを待つ60次隊隊員たち
31人だけの世界というのもこれで終わりになります。

昭和基地に降りた61次隊員と握手を交わす60次越冬隊員たち

昭和での再会を喜び合う隊員
60次夏隊の隊員が連続で61次隊でも来ることもあり、約1年ぶりの再会となります。しかも越冬隊員は別れた時そのままのメンバーなので感動もひとしおです。

青木隊長に昭和基地の状況を説明する堤隊長
約20年ぶりの昭和基地でも、Aヘリポートから見える風景はあまり変わっていないそうです。

2019年12月30日の気象情報

天気 日の出 日の入 最高気温 最低気温 最大風速
─(白夜) ─(白夜) 1.4℃ -2.4℃ 17.0m/s

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