国立極地研究所は「極地の観測と総合的研究を行う」ことを目的として1973年に設置された研究機関です。
南極・北極科学館は、その国立極地研究所の広報展示施設として、2010年7月に開館しました。南極や北極でどんな観測や研究が行われているのだろうか?どんなことがわかったのだろうか?どんなところなのだろうか?等など、“南極、北極の今”を皆さんにお知らせします。
多くの皆さんに極地科学と極地観測のことを知ってもらうために、展示に工夫をしています。
まずは“実物”展示。南極観測や北極観測で使用していたもの、今も使用しているもの等、さまざまな実物展示を見ることができます。もちろん、標本も実物です。南極で採集された岩石や隕石、南極の氷の実物もあります。また、1968年(昭和43年)~1969年(昭和44年)に南極点まで往復5,200kmを走破した雪上車(ほとんど当時姿のままです)も展示されています。
続いて“映像”展示。展示室内にあるモニターで昭和基地のライブ映像や、研究者が行っている研究や観測の映像を見られます。全天ドームシアターでは、研究用に撮影されたオーロラの映像も見ることができます。
そして、館内は写真撮影自由です(全天ドームシアターのオーロラ映像を除く)。
また、館外には南極観測の初期に活躍した15頭のカラフト犬のブロンズ像や、白瀬南極探検隊100周年モニュメント、5億年前の岩石もあります。
オーロラの謎を解き、ペンギンの写真を撮り、生き物を調べ、隊員の活動をモニターでチェックし、月の裏側の石や火星の石を見て宇宙の旅を感じ…
必ずや知的好奇心が満足させられることでしょう。
国立極地研究所 広報室長