ごあいさつ

国立極地研究所は、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構を構成する研究所のひとつとして、地球、環境、生命、宇宙などの研究分野の研究者コミュニティと連携して極地に関する科学の総合的な研究と極地観測を実施しています。

日本の南極観測には、すでに50年余りの歴史がありますが、地球環境の変化を捉えることに最適な極地の観測の重要性はますます高まっています。南極観測事業では、高度な観測手法を用いた研究や長期的なモニタリング観測、調査地域を拡大しての野外観測や海洋観測など、時間的にも空間的にも幅広く活動しています。

また、近年、地球温暖化への関心の高まりとともに注目されている北極研究については、2011年度から始まったグリーン・ネットワーク・オブ・エクセレンス(GRENE)事業のひとつとして「北極気候変動プロジェクト」をさまざまな研究者コミュニティと連携して実施しています。その他の極域科学分野の研究においても、北極圏のみならず、南北両極を結びつけた研究も含めて、さらに発展させてまいります。

これらの研究は、いずれも国際的な枠組みである、南極研究科学委員会(SCAR)、国際北極科学委員会(IASC)やアジア極地科学フォーラム(AFoPS)、また、国際極年2007-2008実施後の国際共同研究等の活動と連携して計画実施されています。さらに、情報・システム研究機構の新領域融合研究や、大学間連携事業などの枠組みのもと、新たな学際的研究を推進しています。

研究者の養成も研究所の大きなタスクです。総合研究大学院大学の基盤機関として5年一貫制博士課程である複合科学研究科の極域科学専攻を担い、高度な研究能力とフィールドサイエンティストとしての力量を併せ持つ優れた研究者を育てます。

極地での観測・研究の成果は、インテルサット衛星通信システムを利用した学校教育現場への発信や、立川のキャンパス内にある「南極・北極科学館」での紹介、また全国各地での展示や講演などを通じて、国民の皆さまに理解いただけるように努めてまいります。

今後とも、国立極地研究所の活動に、皆さまのご支援をお願い申し上げます。

国立極地研究所長
白石和行

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