公開講演会は終了しました
国立極地研究所(所長:白石和行)、海洋研究開発機構(理事長:平朝彦)、及び北海道大学(総長:山口佳三)は、北極域研究推進プロジェクト(ArCS)の一環として、3月18日(土)に公開講演会を開催します。
この講演会では、ArCSの全体像や研究内容をお伝えするとともに、ゲストスピーカーに科学・産業技術政策論、公共政策論、科学技術と外交を専門とする角南篤氏(政策研究大学院大学副学長)を招き、基調講演やパネルディスカッションを通じて、北極域に直接面していない日本が北極研究をすることの意義を考えます。
※プログラムは都合により変更する場合がありますので、ご了承ください。
「北極大使から」をプログラムに追加しました。(2017年3月8日)
昭和51年NHK入局。「ウルトラアイ」「クローズアップ現代」「NHKスペシャル」などの科学番組チーフプロデューサー、NHK解説主幹の後、2013年10月定年。テクノロジー、生命・脳科学、地球環境問題、宇宙開発など、「人類と科学技術文明」をテーマに論説を行い、子供向け科学番組「科学大好き土よう塾」(教育テレビ)の塾長として科学教育にも尽力。モンテカルロ国際映像祭金獅子賞、銀獅子賞・レーニエ3世賞・放送文化基金賞・上海国際映像祭撮影賞・科学技術映像祭科学技術長官賞・橋田壽賀子賞ほか多数受賞。現在、NHK解説委員のほか、日本科学技術ジャーナリスト会議副会長。大正大学客員教授。東京都市大学特別教授。
深澤 理郎 プロジェクトディレクター(国立極地研究所 特任教授/海洋研究開発機構 研究審議役)
角南 篤 ゲスト(政策研究大学院大学 副学長)
北極圏の環境変化には北極圏諸国だけでなく多くの国が強い関心を抱いています。そのような中、北極域研究推進プロジェクトは北極域の利用と保全の両面において「科学技術」を我が国の「外交」に活かすことを目的としてスタートしました。半世紀以上にわたる極地研究の歴史を持つ日本に対し世界からどのような貢献が期待されているのか、また北極域の科学技術外交の一翼を担うために、本プロジェクトには何が求められているのかを紹介します。
榎本 浩之 サブプロジェクトディレクター(国立極地研究所 教授)
北極域研究推進プロジェクトがスタートして1 年半が経過しました。本プロジェクトでは、北極を巡る国内外の関係者に資するような精度の高い将来予測や環境影響評価を行うため、自然科学研究と人文・社会学研究の垣根を超えた取り組みが進んでいます。改めてその概要を説明するとともに、ここまでの活動内容を紹介します。
14:20~14:45
浮田 甚郎 研究テーマ5 実施担当者(新潟大学自然科学系・理学部 教授)
近年、豪雨・大雪・寒冬などの異常気象が以前より頻繁に起きていると感じていませんか?本講演では、異常気象の例として日本の大雪・寒冬を例に取り、冬季における異常気象がどのように発現するのか、日本から遠く離れた北極の温暖化、とくに海氷の減少との関連を中心にお話しします。
14:45~15:10
小池 真 研究テーマ3 実施責任者(国立極地研究所 客員准教授/東京大学理学系研究科准教授)
北極温暖化の原因物質のひとつとしてブラックカーボン(BC)粒子が注目されていますが、測定やモデル計算の難しさから、その影響を測ることは容易ではありません。しかし最新の高精度BC 測定器の利用や、正確な数値モデルの開発といった日本の強みを生かして、北極気候に関わる大気物質の動態とその影響を明らかにしようとする取り組みが進んでいます。BCの北極社会への影響を社会に正しく伝えるためにはどのような知見が必要なのか紹介します。
15:10~15:35
猪上 淳 研究テーマ1 実施責任者(国立極地研究所 准教授)
海氷減少を初めとする北極域の環境変化は、北極海航路の利用や中緯度域の異常気象など、わたしたちの暮らしにも影響を及ぼします。精度の高い北極域の気象予測の重要性、予測のためにどのような観測データが必要なのか、国際的な観測網の構築に向けた取り組みとその中で日本がどのように貢献しているのかなどを、最新の研究成果を交えながら紹介します。
ここまでのプログラムを踏まえ、国際政策と科学のありかたに精通したゲストと本プロジェクトの統括責任者が、今後の日本の北極研究はどうなっていくべきなのか、また本プロジェクトが日本の北極研究に果たす役割とは何なのか――ハイレベルなディスカッションを繰り広げます。
<司会>室山 哲也
<パネリスト>
角南 篤 (基調講演に同じ)
深澤 理郎 (趣旨説明に同じ)
榎本 浩之 (プロジェクト概要紹介に同じ)
河野 健 サブプロジェクトディレクター(海洋研究開発機構 北極環境変動研究センター長)
齊藤 誠一 サブプロジェクトディレクター(北海道大学 北極域研究センター長)
齊藤 誠一(パネルディスカッションに同じ)
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