
北極ボードゲーム『The Arctic』は、変わりゆく北極の今を知り、北極の未来を考えるゲームです。
北極では何が起きているのでしょうか?
どのような研究が必要なのでしょうか?
どのような政策が必要なのでしょうか?
北極の研究者、先住民、開発業者などの役割になりきって、変わりゆく北極を体験しましょう!
北極には、まだ解明の進んでいない氷の海が広がっています。そして、その北極海の氷は、急激に融けています。北極で進む海氷減少と、それにともなう北極の社会の変化を体感し、北極について考えるきっかけとしてほしい。そうした願いから、北極ボードゲーム『The Arctic』は生まれました。制作の中心となったのは、ArCSで北極の海洋環境や海洋生態系の研究をメインとするテーマ4、テーマ6、そして、北極に関する人文・社会科学の研究をメインとするテーマ7の研究者です。日本科学未来館と連携し、完成まで1年以上の年月がかけられました。
プレイヤーは海洋学者、文化人類学者、先住民、開発業者、漁業者、外交官といった、北極に関わるさまざまな役割になりきり、北極で次々に起こるイベントに対処していきます。北極の「今」を理解しながらゲームを終えたとき、皆さんの前には、果たしてどのような北極の未来が待っているでしょうか?
プレイ時間 およそ45分
プレイ人数 4~6人
対象 小学校高学年以上(高校生以上推奨)
北極海に見立てたメインボードの左端に、北極の持続可能性を表わす3つのパラメーター「環境」、「文化」、「経済」が示されています。最初に受け取る役割カードには、終了時に各プレイヤーが達成すべきパラメーターの数値が記載されています。氷タイルを順番にめくることにより北極の氷が融けていくと、海洋酸性化、犬ぞり使用可能期間短縮といったさまざまなイベントが発生します。イベントには回避不可能なもの(発生)と、手番のプレイヤーの選択、または全員の投票により対策を講じることができるもの(選択、投票)があります。イベントごとに「発生」、「選択」、「投票」のいずれかの行動をとることにより、3つのパラメーターは変動していきます。全員で予算を有効に使いながら、各自の役割カードに記載されたパラメーターの目標数値を下回らないようにゲームを進めます。「持続可能な北極」の実現に向けて、3つのパラメーターすべてを高く保つ努力も大切です。
該当ページの内容を読み、指示に従います。イベントブックには、イベントの内容、行動の種類、行動の結果、そのイベントに関する情報が記載されています。行動の種類は「発生」、「選択」、「投票」の3つで、「発生」が出た場合は強制的に「環境」、「文化」、「経済」の数値が変動します。「選択」、「投票」の場合は、予算を使って研究や政策を実行するかどうかを決定します。
Phase IIIの氷タイルを3枚めくるまで、3~4を順番に繰り返します。
ゲームに登場するイベント(一部)
氷タイルを一定枚数めくったら、ゲーム終了です。パラメーターの目標数値を達成できたか確認します。
プレイを振り返り、皆で北極について話し合ってみましょう。
・どうすれば達成条件を満たすことができたと思うか?
・どのイベントが印象に残っているか?
・持続可能な北極にはどんな研究や政策が必要なのか?
・どんな分野で日本は北極に関わっていけるか?
・北極は今後どうなると思うか?
・北極のような正解のない問題は他にどのようなものがあるか?(例:エネルギー問題など)
北極ボードゲーム『The Arctic』に関するご質問・ご要望は、国立極地研究所、海洋開発研究機構、北海道大学、日本科学未来館のいずれか、またはArCSプロジェクトへお問い合わせください。
体験会や出前授業などをご希望の場合、「希望内容(例:試遊、体験会、出前授業)」「希望人数」「希望時期」「希望実施場所」を書き添えてください。
1) 国立極地研究所、海洋開発研究機構、北海道大学、日本科学未来館へのお問い合わせ
各機関のホームページに掲載のフォームやメールアドレスを通じてご連絡ください。
●国立極地研究所
●海洋開発研究機構
●北海道大学(北極域研究センター)
●日本科学未来館
2)ArCSプロジェクトへのお問い合わせ
担当機関の御希望がない場合などは、 北極域研究推進プロジェクト(ArCS)ウェブサイトの「お問い合わせ」ページに掲載されているメールアドレスへメールをお送りください。
こちらからご覧ください。
●北極域研究推進プロジェクト(ArCS)
大石 侑香(人間文化研究機構/国立民族学博物館)、小野寺 丈尚太郎(海洋研究開発機構)、喜多村 稔(海洋研究開発機構)、三瓶 真(北海道大学)、末吉 哲雄(国立極地研究所)、高橋 美野梨(北海道大学)、渡邉 英嗣(海洋研究開発機構)
●日本科学未来館
酒井 尚子、清水 裕士、濱 亜沙子、福井 智一、山川 栞