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バンドー神戸青少年科学館との共催イベントを開催しました

2023年5月14日(日)に、ArCS IIとバンドー神戸青少年科学館 による共催イベントを兵庫県神戸市で開催しました。小中学生向けには、大石 侑香氏(神戸大学大学院国際文化学研究科)による講演会を、高校生以上向けには、北極ボードゲーム体験会を行いました。また館内では、ArCS IIの研究成果を紹介するパネル展示も行いました。


講演会「ようこそ北極圏へ~学校では学べない北極圏の暮らし~」

バンドー神戸青少年科学館 で約3年ぶりとなる対面の講演会には、小学1年生から中学3年生までの対象者が60名、その家族が約50名参加しました。最初に北極について紹介する「北極クイズ」を行った後、大石氏による講演「-40℃の世界にくらす人びと」を行いました。大石氏はトナカイと牧畜生活をするシベリアの先住民と生活を共にし、彼らの暮らしや文化について研究してきました。講演では、北極の環境や先住民の衣食住などについて、写真や動画を見せながら紹介しました。また、さまざまな民族衣装や民芸品を題材に、模様に込められた意味を当てるクイズも行い、その多様性と複雑性を紹介しました。会場からは多くの質問が出て、講演後にも質問者の列ができました。

講演会会場では、「触れる展示」として、タイリクオオカミやホッキョクギツネなどの動物の毛皮やトナカイの角などを展示しました。参加者は目で見るだけでなく手触りや匂いでも、北極に生息する動物について知ることができました。

参加者アンケートには、「寒すぎて目が凍ると聞いて驚いた」、「北極では何語でしゃべっているのかを知りたい」、「トナカイは毛皮や肉、血液など何もかもが利用できると聞いて驚いた」、「服にはいろいろな模様があることが分かって、もっと模様について調べてみたくなった」、「実際に北極で暮らした人の話が聞けて良かった」などの感想や、大石氏への応援メッセージ、2023年6月に同科学館で開催予定の巡回展「キョクホクの大河」への再訪を希望する声が寄せられました。

先住民と一緒に暮らした体験を紹介
刺繡付きのワークシートに自分の「?」や「!」をメモ
「毛皮の模様クイズ」には会場全体で参加 
展示ではさまざまな毛皮を触る体験も

ワークショップ「対話型ボードゲームで北極の未来を考えよう」

北極や気候変動に興味を持つ20代から60代の6名が参加して、ボードゲーム体験会を実施しました。北極クイズで北極の地理や生態系を、大石氏による研究解説で北極先住民の暮らしを紹介した後、北極ボードゲーム『The Arctic』 をプレイしました。それぞれの参加者は、次々と起こるイベントに対して自分の職業を意識して対応を決め、時には研究者に質問しながらゲームを進めました。

参加者からは、「ゲームという形で北極の現状をたくさん知ることができ、とても良かった」、「限られた予算の中で自分の利益を考えると、環境のことまで考えが回らなかった」、「ゲームでは限られた予算の中でプレイしたが、現実世界では、ステークホルダーが協力し合うことで予算を拡大していくことが十分可能だと思った」、「研究者の説明を聞くことができて良かった」、「環境について子供たちとウェブサイトを見てみたい」、「ゲームをオンライン化して、全国の参加者が自由にプレイできるようにしてほしい」などさまざまな感想が寄せられました。

それぞれが自分の職業になりきってプレイ
文化人類学者の大石氏による解説

 

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