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南極地域観測第Ⅸ期計画(前期:平成28年度~30年度)
一般研究観測、萌芽研究観測の公募について

平成26年12月12日

1957-58年(昭和32-33年)、第3回国際極年にあたる「国際地球観測年(IGY)」を機に開始されたわが国の南極観測は、50年の観測活動を経て、現在、南極地域観測第Ⅷ期計画(平成22年~27年度)のもとに研究観測が実施されています。 近年では、平成21年度に就航した新しらせによる海洋観測の実施、チャーター航空機を活用した観測の実施、Ⅷ期計画中に建設された大型大気レーダー(PANSY)の運用等、多様な観測手法により研究観測が大きく進展しています。

更には、地球温暖化等の環境変動に対する社会の関心は益々高くなっており、南極地域における研究観測への期待も大きく、人類の将来を占う重要な研究成果が待たれています。

こうした背景の下で、この度「南極地域観測第Ⅸ期(平成28年度〜33年度)計画」を策定するに当たっては、更なる南極観測の飛躍・展開を目指し、また中長期的な観点から将来的な南極地域観測事業の体制等を引き続き整備していきます。このような状況を踏まえ、期間中の研究観測については、広く国内の研究者から、公募することとします。

今回は、「南極地域観測第Ⅸ期(平成28年度~33年度)計画」のうち、前期分(平成28年度~30年度)として、以下の南極観測のカテゴリー「研究観測」の「一般研究観測」・「萌芽研究観測」について公募するもので、研究者の皆様からの観測提案を受け審査を行い、採択した課題は共同研究観測という位置づけで実施します。既に「重点研究観測」については、研究者の皆様から研究観測の御提案を頂き、所内外の有識者で審査を行い、「南極地域観測事業第Ⅸ期計画」において、重点研究観測として実施すべく準備を進めております。

詳細に関しては、「公募要項」および「一般・萌芽研究観測策定・審査過程」を参照してください。

今回の公募の締め切りは、平成27年1月15日(木:必着)です。多くの皆さんの応募をお待ちしています。また、本公募について、関係学会や研究コミュニティ等にも広くお知らせいただければ幸いです。

表1:南極地域観測の分類

カテゴリー
南極地域観測事業
公開利用研究
継続的
国内外
共同観測
研究観測
基本観測
重点研究観測
一般研究観測
萌芽研究観測
モニタリング
観測
定常観測
定義 ・南極地域に関わる独創的・先駆的な研究を目的として、時限を定めて実施される研究観測
・公募による提案に基づく観測計画、及び国立極地研究所の主導する計画
・研究者/研究者コミュニティからの提案を基に推進する共同研究観測
・学術研究に不可欠な科学観測データを継続的に取得することを目的とする、以下の条件を全て満たす基本的な科学観測
①国際的または社会的要請がある、
②観測手法が確立している、
③速やかなデータ公開、
④継続的観測が必要
・南極の特色を生かした研究や技術開発
・中期事業計画に載らない機動的な計画として公募
・比較的短期間に集中して実施する
・公募型ではなく、国内外の大学等研究機関と国立極地研究所の合意等に基づき、実施する継続的な観測
研究分野を超えた横断的な発想のもとで提案されたシーズを基に企画される大型共同研究観測 研究者の自由な発想を基に、南極地観測事業の一環として実施する共同研究観測 重点・一般研究観測の予備的な観測や技術開発
特徴 ・南極における未知の観測領域や南極の特性を生かした新たな研究観測
・国家事業としての南極地域観測事業の中心
・計画期間を通じて集中的に実施
・国内外の機関連携を積極的に推進
・南極の特色を生かした、比較的短期間に集中して実施する研究観測 ・将来、重点研究観測または一般研究観測に発展することを前提とし、そのプレ・スタディとして科学的成果の見通し、技術的課題の解決を図ることを目的とする観測 ・中長期的な継続観測を前提とし、確立された観測手法により、自然現象を明らかにしようとする観測 ・担当組織が責任を持って予算及び隊員を担保し、毎年確実に遂行されるべき観測 ・南極観測事業のプラットフォームを利用した研究や技術開発
・当該年次の観測事業計画に支障のない範囲で認められる
・基本的に当該観測を実施する同行者派遣を前提とする
・南極観測事業のプラットフォームを利用し、観測事業計画に支障のない範囲で実施される観測
・国際的な要請等による継続的な観測
  有識者から構成される委員会が、すべての観測計画の審議(事前評価)及び観測成果の客観的な評価を行う。 計画の審議は有識者から構成される委員会が行う 新規計画については、有識者から構成される委員会で審議を行う
計画年数 6年以内 基本2年以内 1~2年     1年  

 

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