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野外地学観測
1998年8月18日

 8月17日〜19日に昭和基地南方30kmの大陸沿岸露岩域(ラングホブデ)において野外地学観測が行なわれました。

GPS受信機のチェック
 厚く覆っていた氷床が後退すると露出した岩盤はマントルが粘性を持つので隆起し始めます。昭和基地のあるオングル島と沿岸露岩域でGPS同時観測を行うと、氷床からの解放年代に違いがあれば、2地点間(30km)の相対的な高さには、隆起速度の違いによる傾動が現れます。GPS相対測位は1cm精度で2地点間の相対位置(高さ)を決めることができるので、毎年の繰り返し測定により、傾動が検出できるかもしれない。

地震計のチェックを終えてほっとする隊員
 ラングホブデには長周期地震計も設置して無人観測を行っています。この時期、日照時間は約8時間(日の出8時30分、日没16時30分)あり、太陽電池が地震計の動作を助けます。遠くで起きた地震の波形を昭和基地記録と比べることにより、リュツォ・ホルム湾一帯での地殻構造の地域的な違い(地震波速度の深さ分布の違いや波の散乱・減衰の仕方の違いなど)を明らかにできます。

 
8月18日の気象情報
天  気 晴れ
最高気温 -16.7度
最低気温 -25.8度
風  速 2.3m/s
 
 
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