南極では時として強いふぶきにみまわれることがあります。なかでも、視程1km未満かつ風速10m/s以上の状態が6時間以上続いたときをブリザードとして統計しています。
ブリザードはもともと北アメリカの激しい雪嵐の呼び名ですが、南極の雪嵐も同じ名前で呼ばれています。ブリザードの特徴は、激しい降雪や吹き飛ばされる雪のため視界が悪くなり、時には1m先すら見えないこともあります。
ブリザードは強度別に3階級に分けられ、以下の基準で観測されています。
A級 視程 100m未満 風速25m/s以上 継続時間 6時間以上
B級 視程1000m未満 風速15m/s以上 継続時間12時間以上
C級 視程1000m未満 風速10m/s以上 継続時間 6時間以上
5月3日明け方にC級基準に達した雪嵐は、昼前にはA級基準になり9時間継続したため46次隊では初のA級ブリザードになりました。そして46次では初の外出禁止令が発令されました。
ブリザードが発生した場合には、基地内および基地周辺で行動中の隊員の安全確保のために、外出が制限されます。ブリザードのクラスにより外出注意令と外出禁止令があります。最も外出が制限される外出禁止発令中は、消火活動、レスキュー活動など別に定める場合を除き、一切の外出が禁止されます。
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