46次越冬隊では、もっとも遠い南方への海氷旅行となる、スカーレンという露岩までの旅行が、9月3日から6日、9月12日から15日と2回行われました。この旅行で計画されていたスカーレンまでのルート工作、海底地下水調査、沿岸地震計メンテナンス、露岩GPS観測、通信確保のためのUHF(極超短波)・VHF(超短波)無線の試験は、すべて順調に行うことができました。
これまでもルート工作については、昭和基地NOWで紹介しましたが、今回は、2日間かけて約40kmに及ぶルート工作となりました。その結果、昭和基地からスカーレンまで約84kmのルートが完成し、そのルートを利用した観測ができるようになりました。途中、例年、よく海氷にクラック(割れ目)ができるという地点に、今年も約2mから3m程度のクラックができていました。海氷の厚さを測って渡る場所を選び、雪上車と橇を切り離し、道板を使用して慎重に渡りました。その他、氷山などにも苦労させられましたが、2日目に、無事、スカーレンに上陸できました。
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