「ロープの結び方はこれで合ってる?」「高いな〜。こんな所から降りるの?」
強風吹き荒れる中、管理棟非常階段の上から垂らされたクライミングロープを使い、隊員たちがロープワークの訓練を始めました。ロープワーク講習会は野外行動講習会の1回目で、2日間にわたり4グループに分けて行われます。各種の野外行動講習会が、越冬期間に南極大陸や大陸沿岸で野外活動を行うのに必要な技術を身につけるため、隊員全員を対象にこれからも数回行われます。訓練の講師は、野外経験が豊富なフィールドアシスタント担当隊員が努めます。
今回の講習では、簡易ハーネスの作成方法・怪我人の搬出方法・懸垂下降・垂直登行の訓練を行いました。簡易ハーネスは、ライフロープ連結用のロープ(2m程度)とカラビナを使い作成します。懸垂下降は、建物からの脱出や、救助の為にクレバス内に降りる際に必要な技術で、万一に備えて習得しておくものです。また、垂直登行は、誤ってクレバスに落ちてしまった場合に、必要最小限の装備で安全に脱出する方法です。手・足先が悴む中、隊員たちは真剣な表情で訓練に取り組んでいました。
|