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極夜終了
2006年7月29日

久しぶりに現れた太陽
(極夜明け前の7月8日に光学現象で見えた太陽です。)

 昭和基地では、5月31日から7月13日までの約1ヶ月半、太陽が全く昇りません。この期間を極夜といいます。1日中真っ暗なわけではなく昼間の短い間は薄明るくなるので、外の作業も行えますが、太陽が昇らないことで何となくどんよりした気分になります。隊員達は太陽の再訪を心待ちにしておりました。

 計算上では極夜期なのですが、7月8日に太陽が現れました。地表付近が冷やされることで逆転層といわれる大気の密度が高い層ができ、光の屈折によって地平線より低い位置の太陽を見ることができるためです。太陽が浮いて見えるわけですがこれを蜃気楼といいます。多くの隊員が、予定より5日早い太陽の到来に驚き、しばらく眺める者や急いで写真に収める者など久しぶりに見る太陽を大変喜んでおりました。

 現在の日照時間はわずか数時間程度ですが、極夜明けのこの時期には「転がる太陽」と称される極地特有の珍しい現象も見ることができます(添付画像は7月29日撮影です)。今後、少しずつ太陽高度が上昇、日照時間が長くなり、11月下旬にはとうとう「沈まない太陽」となり、一日中太陽を見ることができます。極地特有の白夜といわれる期間です。

 日照時間が長くなるこれからの時期は、野外活動が活発になり、隊員は慌しく行動することになります。


転がる太陽(約10分間隔で撮影)
(太陽が地平線を転がるように移動しています。)
 

 
7月29日の気象情報
天気 快晴
日の出 10:11
日の入 14:46
最高気温 -25.3°C
最低気温 -33.1°C
平均気温 -27.7°C
最大風速 10.5m/s
平均風速 2.6m/s
 
 
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